五輪競泳銅の佐藤さん「未来は今の積み重ね」 茨城・潮来の牛堀中で講演

「五輪の価値」について話す佐藤久佳さん=潮来市立牛堀中

■JOC教室、運動も

茨城県潮来市堀之内の市立牛堀中(小島剛校長)で6日、JOCオリンピック教室が開かれた。同中の2年生を対象に、北京五輪競泳男子4×100メートルメドレーリレーで銅メダルを獲得した佐藤久佳さん(36)が「五輪の価値」について伝え、「一生懸命に頑張ることは(五輪以外の)さまざまな事柄にも通じる。自分に何ができるか、できないかを考えながら行動してほしい」などと語った。

教室は運動と座学の2部構成。運動の時間では、6グループに分かれた生徒らが、2分間でバスケットボールでどれだけ多くの得点を取れるかを競った。生徒らは、どのようにすれば効率よく得点を重ねられるかを相談しながら力を合わせていた。

続いて、座学の時間では五輪の価値と言われる「エクセレンス」「フレンドシップ」「リスペクト」について、自身の経験を交えながら説明。どこかでうまくいかなくても、「そこまで頑張ってきた自分は確かにいる」と、努力は無駄にならないとし、さらに「仲間がいたから頑張り続けることができた」と競技人生を振り返った。

その後、「『五輪の価値』を普段の生活にどう生かすか」をテーマにグループワークを行い、生徒たちは話し合って「普段の積み重ねが大切」「支えてくれる人への感謝」などと発表していた。

佐藤さんは、最後に自分が将来どうなりたいか考え、明確にしていくのが大事だとした上で、「未来の自分は今の自分の積み重ね。今の自分が一生懸命頑張ったり、目標を達成したりすることで未来の自分が良くなっていく」と訴えた。

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