茨城・稲敷市協力隊 高木さん、金子さんが着任 魅力発信へ 8期生

地域おこし協力隊に新たに加わった高木佑恭さん、金子麻未さん(左から)=稲敷市役所

茨城県稲敷市の活性化に取り組む「地域おこし協力隊」の8期生、高木佑恭さん(24)、金子麻未さん(41)が着任した。高木さんは同市の特産品「江戸崎かぼちゃ」の新規就農、金子さんはカフェの開業と外国人旅行客の呼び込みを目指す。2人は「稲敷の魅力を発信していきたい」と意気込みを話した。

高木さんは東京都出身。大学在学中に経験した農業インターンシップをきっかけに「頭と体を使い、やりがいを持って取り組める」と就農を志した。

大学卒業後、関東地方を自転車で巡りながら、自分の足で農業関連の情報を集める中で、JA稲敷江戸崎南瓜(かぼちゃ)部会と出合った。「部会員の方が熱意を持ってカボチャ作りに励んでいる姿に尊敬と憧れを覚えた」。先輩隊員や市、農業普及センターなどの後押しもあり、協力隊員を決心した。

現在は部会員の指導の下、栽培や収穫、出荷までを学んでいる。「お世話になった方々に恩返しができるよう頑張りたい」と力を込める。

金子さんは常総市出身。高校時代からニュージーランドに留学するなど、海外生活に興味を持ち、これまでオセアニアやアジアを中心に16カ国で約10年間暮らした。現地では、調理師免許を生かしてレストランやカフェの調理場などで働いていたという。

稲敷を選んだ理由は「おいしいお米や野菜など、食材が豊富。田園風景が広がり、のどかな所も良かった」と話す。カフェとともに、堪能な英語を生かし、外国人旅行客の呼び込みや、日本文化を体験できるワークショップの開催といった国際交流も思い描く。「やりたい事はたくさんある。開業に向けて着実に準備を進めていきたい」と笑顔を見せた。

協力隊の任期は3年間。高木さんは4月、金子さんは5月からそれぞれ着任し、現在、同市では7人が活動中。

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