興福寺東金堂を閉堂 五重塔120年ぶり修理で

 奈良市の興福寺は12日、国宝・東金堂を閉堂した。境内で隣接する国宝・五重塔の約120年ぶりの大規模修理に向けて工事用の覆屋「素屋根」を7月から建設予定のため。素屋根建設は1年ほどかかる見込みで、東金堂は当面の間、内部に入って拝観することはできなくなる。

 五重塔の大修理は1901年に完了した明治時代以来。素屋根は当初、今年1月から建設する予定だったが、資材価格高騰の影響で入札が不調になるなどし、工事が延期になっていた。

 今回の修理は経年劣化の進む屋根のふき替えが主な目的。完了は2031年3月を予定していて、素屋根が完成するとしばらくの間は五重塔の姿が見えなくなる。

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