イタリアのベルルスコーニ氏死去 元首相、メディア王から政界へ

イタリアのベルルスコーニ元首相(ロイター=共同

 【ローマ共同】イタリアの首相に3度就任し、政界トップに長年君臨したシルビオ・ベルルスコーニ氏が12日、北部ミラノの病院で死去した。86歳だった。イタリアメディアが報じた。死因は明らかにされていないが、白血病の一種を患い闘病していた。欧米で台頭したポピュリズム(大衆迎合主義)の流れを生み、汚職や買春など数々のスキャンダルにも見舞われた波乱の人生だった。

 1936年にミラノで生まれ、ミラノ大法学部を卒業。建築業で財を成し、民放局の設立によりテレビ・新聞・出版を支配し「メディア王」と呼ばれた。サッカー、イタリア1部リーグ(セリエA)の名門ACミランを買収し、大衆を扇動するかのような型破りな言動を繰り返した。

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