2023年9月1日より全国公開、8月25日より青森県先行公開される、第1回「暮らしの小説大賞」を受賞した髙森美由紀の「ジャパン・ディグニティ」を、堀田真由出演、鶴岡慧子監督で映画化した「バカ塗りの娘」から、新たな場面写真が公開された。
公開された場面写真は、主人公の美也子（堀田真由）と父・清史郎（小林薫）の何気ない日常を切り取ったシーンと、津軽塗に真剣に向き合う二人を捉えたシーン。どこにでもいる親子の美也子と清史郎が、家業である津軽塗の職人としての師弟関係を築いていくうえで、距離感が少しずつ変わっていく様子が捉えられている。
居間での食事シーンは、内気な美也子がためらいながらも「私、おっとうの仕事、手伝いたい」と自分の気持ちを初めて父に明かすシーン。これまでも父の仕事を手伝ってきた美也子が、本気で津軽塗に挑戦していきたいという素直な思いを語る。一方の工房シーンでは、美也子と清史郎が漆を塗る前の木地に真剣なまなざしを向けている様子が切り取られている。自宅での表情とは違い、目を凝らして見つめる美也子と身を乗り出して教えている様子の父・清史郎の姿には、津軽塗に向き合う師弟の一面が見られる。
「バカ塗りの娘」は、青森の伝統工芸・津軽塗＝通称“バカ塗り”をテーマに描かれる物語。何をやってもうまくいかず、自分に自信が持てない美也子（堀田真由）が、津軽塗職人の寡黙な父・清史郎（小林薫）との暮らしの中で、幼い頃から触れていた津軽塗にあらためて向き合い、次第に自分の進む道を見つけていく。タイトルにある“バカ塗り”とは、完成までに四十八工程あり、バカに塗って、バカに手間ひまをかけ、バカに丈夫と言われるほど、“塗っては研ぐ”を繰り返す津軽塗を指す言葉。
素朴で不器用な23歳の美也子（みやこ）を演じるのは、堀田真由。NHK連続テレビ小説「わろてんか」で注目を集め、次々に話題作に出演してきた彼女が、家族への悩み、将来への不安、淡い恋心と、どこにでもいる等身大の女性の心情を自然体で演じる。美也子の父親で津軽塗の職人・清史郎（せいしろう）を小林薫が演じる。監督は、「過ぐる日のやまねこ」でマラケシュ国際映画祭の審査員賞を受賞した鶴岡慧子が務める。
【作品情報】
バカ塗りの娘
2023年9月1日（金）全国公開、8月25日（金）青森県先行公開
配給:ハピネットファントム・スタジオ
(C)2023「バカ塗りの娘」製作委員会
