ミャンマーへ絵本届けよう 岡山・鹿田小児童 翻訳シール貼る

ビルマ語訳が印刷されたシールを絵本に貼る参加者

 文学作品に触れる機会が少ないミャンマーの子どもたちに絵本を届けようと、岡山市などは10日、日本で出版された絵本に翻訳シールを貼るワークショップを鹿田小(北区大供表町)で開いた。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の「創造都市ネットワーク」文学分野への加盟申請に向け、国際貢献事業の一環として初めて企画した。

 鹿田小の1~4年生9人と保護者が参加。「ことりをすきになった山」(偕成社)など3種類の絵本から好きな1冊を選び、ビルマ語訳が印刷されたシールを指定の形に切り抜いた後、日本語がはみ出さないよう慎重に表紙や各ページに貼り付けていった。

 ワークショップは、アジアの4カ国5地域で同様の教育支援活動に取り組む公益社団法人・シャンティ国際ボランティア会(東京)の協力で実現した。完成した絵本はミャンマーの学校図書館に届けられる。

 3年男児(8)は「読みやすいようにきれいに切り貼りした。現地の子どもたちが喜んでくれたらうれしい」と話していた。ワークショップは8月にも市内の小学生から希望者を募って実施する。

 創造都市ネットワークの文学分野は現時点で海外42都市が参加し、文学を通じたまちづくりの推進に向け国際的に連携している。国内初の加盟を目指す岡山市は5月下旬、日本ユネスコ国内委員会に申請書を提出。委員会の審査を通過すればユネスコ本部の最終審査を受け、10月31日に結果が発表される。

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