オリンピック競技を目指すKENDAMA(けん玉)!

香港のインター校に通うTOMONARI(インスタ @919.tomoken)は14歳。特技はKENDAMA(けん玉)。と言いましても想像する日本古来の「けん玉」ではなくて「KENDAMA」なのです。

「けん玉」が「KENDAMA」に進化したターニングポイントは、約20年前に遡ります。日本のけん玉に興味を持ったアメリカ人が本国に持ち帰り、けん玉をスポーツ性のある競技に変えました。ある大人は「現代のKENDAMAは空を飛ぶんだよ」と子供たちに教授します。

昨年、香港で開催された「2000s KENDAMAオープン」でTOMONARIはわずか3年のキャリアで優勝。このトーナメントには日本の「KENDAMAワールドカップ」で上位入賞した香港人の強敵も参戦しましたが、TOMONARIが準決勝で延長戦の末に撃破して優勝しました。 TOMONARIの専属スポンサー企業のWOODA社(インスタ@woodaws)も大喜びでした。

TOMONARIの父が面白いエピソードを披露してくれました。「5歳の時に昆虫採集で、最初の1発目で静止しているトンボを素手で捕まえたり、魚釣りでは1投目でカサゴを釣り上げました。また7歳の時にはモンシロチョウをこれも1発目で昆虫網に収めたことがあります」と、もちろんコツを教えられたもののTOMONARIのセンスの良さが分かるお話でした。

「昨年、カリフォルニア州に旅行した時にストリートでKENDAMAの練習をしてますと、道行く人たちから声を掛けられたり、拍手を貰ったりしました。中には『Can I try?』とけん玉を手に取る地元民もいました」とTOMONARIは言います。この話からも日本よりもアメリカを始めとした海外でKENDAMAが浸透していることも分かります。(現在、少なくとも24か国以上に広がっているようです)

2022年のKENDAMAワールドカップでもスポンサーや協賛にプロ野球の広島東洋カープや自動車のマツダ等の大手企業が名を連ねています。

日本が生んだ「けん玉」は、今や「KENDAMA」というスポーツに進化し、世界の人々から愛されるエンターテイメントとなっています。TOMONARIの今後の活躍次第で、KENDAMAを世界に普及させる事ができるのか、今後も注目していきたいと思います。

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