【ミャンマー】支援組織のサイクロン被災地渡航停止=国軍[社会]

ミャンマー国軍は、同国西部を直撃したサイクロン「モカ」の被災地に向かう国連などの人道支援組織に対する既存の渡航認証を一時停止した。国連人道問題調整事務所(OCHA)が9日発表した支援報告で明らかにした。支援組織は、渡航認証に関するミャンマー軍政の審議結果を待っている状態だという。

一時は軍政に承認されていた西部ラカイン州や北西部チン州の被災地への支援物資の配布や輸送も、承認を撤回され、審議待ちになっている。

OCHAによると、5月中旬のサイクロン上陸から現在まで、11万人以上の被災者へ避難シェルターなどの救援物資が行き渡り、ラカイン州だけでも約30万人に食料支援していた。同州では今後数カ月間の食糧不安対策として、農作物の種子や肥料も配布されていたが、現在は停止となっている。

OCHAは、被災地では雨期の到来で支援がさらに必要となる時期であるとし、緊急に対応規模を拡大する必要があると訴えた。

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