中島啓太のプロ初優勝を支えたプロトタイプのパター

バーディ合戦の中、グリーン上のパフォーマンスが効果的だった(撮影/高藪望)

◇国内男子◇ASO飯塚チャレンジドゴルフトーナメント 最終日(11日)◇麻生飯塚GC (福岡)◇6809yd(パー72)◇晴れ時々曇り(観衆2313人)

プロ2年目の中島啓太が金谷拓実とのプレーオフに及んだ激闘を制し、プロ初優勝となるツアー2勝目を飾った。2週連続完全優勝に挑んだ金谷に対し、同じ最終組で3打差2位からスタートして、1イーグル6バーディ、1ボギーの「65」をマーク。国内ツアーの72ホール・アンダーパーとしては、2022年「カシオワールドオープン」でチャン・キムが記録した通算32アンダーに次ぐ歴代2位の同29アンダーまでスコアを伸ばし、プレーオフは2ホール目のバーディで決着をつけた。

中島の今大会部門別ランク(4日間通算)で目を引くのは5位タイ(69.643%)のフェアウェイキープ率、8位タイ(76.389%)のパーオン率だが、中島本人が最も手応えを感じていたのはグリーン上の安定感。「やっぱりパターです。最後までいい感じで打てていました」

削り出しのプロトタイプで距離感がさえた(撮影/高藪望)

テーラーメイドと用具使用契約を結び、バッグのクラブ全14本とボールを同社製品で統一し、今季開幕前にセットアップした中で13本は変わっていない。唯一の例外がパターで、2週前の「ミズノオープン」で同社の「トラスシリーズ」に代えて、同じブレード型でネックの入ったプロトタイプを投入した。フェースがインサートされたタイプから、削り出しへ。「打感がより感じられるようになって、距離感がよくなった」。平均パット数1.7037は38位。金谷の1.5714(2位)などと比べて劣る数値ではあるが、激しい伸ばし合いの中、ボギーは72ホールで最終日17番の1個だけ。アグレッシブかつステディなマネジメントのベースにはグリーン上のパフォーマンスがあった。

<最終日のクラブセッティング>
ドライバー:テーラーメイド ステルス2プラス ドライバー(9度)
シャフト:グラファイトデザイン ツアーAD CQ(長さ45.25インチ、重さ60g台、硬さX)
フェアウェイウッド:テーラーメイド ステルス2プラス フェアウェイウッド(3番15度)
ユーティリティ:テーラーメイド ステルス2レスキュー(19度)
アイアン:テーラーメイド P7MC(4、5番)P7MB(6~9番)
シャフト:トゥルーテンパー プロジェクトX
ウェッジ:テーラーメイド ミルドグラインド3ウェッジ(46、52、56、60度)
シャフト:トゥルーテンパー ダイナミックゴールドEXツアーイシュー
パター:テーラーメイド プロトタイプ
ボール:テーラーメイド TP5(2021年)

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