校庭の土俵でいざ勝負…加須の児童、伊勢ノ海部屋の力士らと対戦 パワー受け止め「おっつけ効いていた」

児童が総がかりで漣さんを押す=10日、埼玉県加須市立田ケ谷小学校

 校庭に土俵があることで知られる埼玉県加須市立田ケ谷小学校(折原浩之校長、児童数136人)で10日、日本相撲協会伊勢ノ海部屋の甲山(かぶとやま)親方(50)と、力士の漣(さざなみ)さん(23)、都川さん(24)、呼び出しの邦夫さん(50)を招いた相撲大会が開かれた。

 大会は39回目。1983年に校舎の建て替えと一緒に校庭に土俵が設けられ、子どもたちの心身鍛錬のために毎年6月ごろ大会を開いている。コロナ禍で3年間通常開催できなかった同大会。今回は、久々に保護者や祖父母らも応援に駆け付けた。

 大会に先立ち、甲山親方の指導で独特の「すもう体操」が行われ、身体をほぐした。今回は、力士1人に児童たちが5~10人で挑む対戦。岩手県出身の漣さん、京都府出身の都川さんが交代で土俵に上がった。

 総がかりで押す児童たちのパワーを一身に受け止めた漣さん。「子どもたちは元気がいい。おっつけも効いていて強かった」と関心しきり。都川さんは「子どもたちに笑顔が届けられてよかった。結構強かった」と笑顔で話した。

 甲山親方は児童たちを前に「夢を持つこと。夢に向かって努力することが大事」と呼びかけた。伊藤陽菜さん(6年)は「努力は夢のためになると知り、努力していきたいと思った」と感想を話した。

 力士と児童たちの対戦は見応え充分。斎藤颯真さん(6年)は「力士の強さをあらためて感じた。5人で挑んでもなかなか勝つことができなかった。いい経験ができた」と話していた。

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