防衛財源、13日の採決見送り 自民が提案取り下げ、参院委

開かれた参院財政金融委=13日午前

 自民党の野上浩太郎参院国対委員長は13日、立憲民主党の斎藤嘉隆参院国対委員長と国会内で会談し、防衛費増額の財源を確保する特別措置法案に関し、同日の参院財政金融委員会での採決を見送る考えを伝えた。15日の採決を提案し、斎藤氏は持ち帰った。

 これに先立ち、与党は13日の同委員会理事会で同日中の採決をいったん提案したが、野党が同意しなかったため保留扱いとし、予定していた法案の質疑を行った。

 野上氏は会談後に記者団の取材に応じ、13日の採決を見送った理由を「さらに充実した審議を、という申し出があり、そのことを受け止めた」と説明した。斎藤氏は野上氏とのやりとりに関し「委員長が職権で採決を決めるのであれば、即座に委員長解任決議案を出させてもらうことも言及した」と話した。15日の委員会で質疑を行うことは受け入れた。

 21日の国会会期末を見据え、与党が早期の可決、成立を目指す一方、立民や共産党、日本維新の会、国民民主党の主要野党は「安易な増税につながる」として、一致して法案に反対している。

© 一般社団法人共同通信社