ラップで知る労働知識、若者のトラブル防止へ 連合が周知動画発表

連合が公開しているワークルールの周知動画。基本的な知識を軽快なリズムで紹介している

 労働条件や社会保険の仕組みなどワークルールへの理解を若年世代に深めてもらおうと、連合が周知動画を制作した。基本的な知識を軽快なラップのリズムに乗せて紹介する内容で、若者が関わる労働トラブルの未然防止につなげていきたい考えだ。

 連合山形には昨年、196件の労働相談が寄せられた。このうち約半数は10~30代からで、「有給休暇が取りづらい」などの声が上がっているという。連合山形は継続的に、高校での出前講座などを通じて若者対象のワークルール教育に取り組んでいる。

 動画は約5分30秒で、「お勉強ラッパー」でユーチューバーとして活動するCo(コー).慶応さんが、労働条件通知書には給料や仕事の内容といった重要項目の明示が義務づけられていることなどを紹介している。〇×クイズの形式も取り入れ、「学生は最低賃金を下回ってもいいの?」「パート、アルバイトでも年休は取れるの?」といった疑問などにも答えている。

 山形市の大手門パルズで12日、連合山形が動画の発表会を開いた。舩山整会長は「若い人たちの職場での問題解決につながり、労働組合の必要性に理解が広がるといい。動画に加えて、今後もさまざまな手法でワークルールの周知に努めたい」と話した。

 各地のハローワークなどで動画に関するチラシを設置しているほか、今後は高校や大学などでの周知にも取り組む予定。連合のユーチューブチャンネル「RENGOTV」で公開している。

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