生活保護費引き下げの“取り消し”判決に不服 静岡、浜松、掛川、袋井の4市が控訴

生活保護費を引き下げたのは法律に違反するとして静岡県内の受給者が浜松市など4つの市に減額処分の取り消しを求めた裁判で、被告側の4つの市は処分を取り消した判決を不服として東京高等裁判所に控訴しました。

この裁判は県内に住む生活保護の受給者6人が、生活保護費の基準額を引き下げたのは違法だとして減額の取り消しを求めていたものです。

静岡地裁は5月、原告側の訴えを認め、引き下げの取り消しを命じましたが、これに対し、被告側の浜松市、静岡市、掛川市、袋井市4つの市は判決を不服として6月12日付で東京高裁に控訴しました。

被告の浜松市は「生活扶助基準の改定は適法であると考えているため、国や他の市と協議のうえ、正しい判決を求めて控訴を提起した」とコメントしています。

一方、原告側の大橋昭夫弁護団長は「受給者の安定した生活を整えてほしいと思っていたので、非常に残念。東京高裁でも主張が認められるように取り組んでいきたい」と話しました。

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