日本代表FW浅野拓磨 「数字では代表のなかでも自分がみんなよりも劣っているが…」

昨年末のワールドカップではドイツ戦で値千金の逆転ゴールを決めた日本代表FW浅野拓磨。

今シーズンのボーフムでは全コンペティション27試合で4ゴールという結果だったが、ブンデス最終節では1ゴール1アシストを決めてチームを残留に導いた。

その浅野は、今月の日本代表戦に向けた囲み取材で、「常にやれる自信はあるし、その結果がどのタイミングで出るかだけだが、常に結果を残せる選手になりたい」、「ヒーローになれるタイミングは人よりも多いかもしれないが、それよりも大事なところを自分は求めているので、まだまだ成長しないといけない」などと発言。そのうえで、こうも述べていた。

「個人的にはどの試合も100%でやっていて、自分のマッチアップで負けているという感覚もなかったし、パフォーマンス的にも自分としてはやれることはやっているかなという感覚はあったんですけど。チームとしてそれについてこれなかったりとか、バラバラになってしまうことが多々あったので。

今年は落ちる(降格)かなって俺自身も思ったタイミングが何回かあったんですけど。

それでも、なんで建て直せたのかは、やっぱ外国人はなんか気分屋なところがあるんで(笑)

この週は全然モチベーションが上がってないけど、この週はすごいなっていうのがあって、そのタイミングが試合と重なったりとか、あとは、自分たちがやろうとしていることがハマってしまう、いい意味でハマっちゃうと結構いいチームになれるので。なんで残留できたかは分かんないですけど(笑)

力としてはブンデスのなかでまだまだ足りないチームかなと思いますけど、個々の能力が高いので。

自分がやっていても、自分のチームはブンデスのなかでも個人個人の能力がすごい高いなっていうのは感じている。僕自身も対戦相手に負ける気が全くしないですし、そういう感覚を持った選手が多いのかな。

ただ、それを常には出せない、メンタルで左右されてしまうというのがあると思うので。あとは、戦術どうこうっていうのは監督次第だとは思いますけど。

とにかく、俺は自分のことしか考えてなかったので、自分のためにもチームを残留させないとと思っていたので。最後はできたのがよかったです」

「客観的に見て、数字っていう結果では全く満足できるものはないし、この代表のなかでも自分がみんなよりも劣っているというところは理解してるんですけど。

90分通してのパフォーマンスであったり、1年を通してのパフォーマンスっていうのは、僕も1試合1試合重ねるごとに自信がついてきているっていうのも事実としてあるし。

W杯の経験も自分のなかで大きかったのかなと思うんですけど、間違いなく対戦相手が自分を警戒してきているっていう、そういう相手も増えてきているなというのは今シーズンのなかでも徐々に増えてきたなと思って。

そういう意味でも肌で感じられる自分の自信とか成長っていうのは、周りからも感じられるし、自分としてもやれるなっていう感覚は大きくなってきているかも分かんないですね。

(対戦相手の警戒について)

間違いなく世界が見ている大会でゴールできたっていうのはあるかも分かんないですね。ただ、僕個人的にもシンプルにやれるっていう自信はあるので、それが自信となって、相手も分かってんのかなっていうのは感じるところかなと。

(日本代表のFW争いについては)

毎回毎回代表に来るたびにすごい選手たちが増えているといか、レベルが個人として、個人個人が上がってきているなっていうのは、本当に毎招集毎招集感じているので、僕もそれについていかないとなと感じますし、いい環境が整ってきているんじゃないかなとは思います。日本が強くなるために、環境はいい意味で変わってきていると思います。

(若手からの突き上げは)

いやいやそれは…前回のカタールW杯まででもすごい感じていたし、正直ロシアまでは自分が下っ端で先輩を追い抜こうとしていましたけど、カタールまでの4年間で色んな選手が出てきて、自分より若い選手も増えて、本当の意味で上下関係ないなと。

だから、今になっては突き上げられてるなんて全く感じないですし、みんなが同じラインにいると思って僕は戦っているので。ただその同じラインにいる選手たちが結果であったり、調子がいい選手が毎回毎回選ばれるのが代表だとは思うので。

そこに僕は…何て言うんだろうな…抜かれないようにとは全く感じないし、自分が自分のために100%やっていくかないなと、本当に自分だけに集中してますね。

前回は2試合とも勝ててないですし、チームとしてもぱっとしない結果になってしまったので。

この2試合でそれを変えられるかっていうとそんな簡単なことじゃないと思うし、同じような結果になってしまうこともあるかもわからないですけど、ただひとりひとりがチャレンジしようとする姿勢だったりとか、代表で求められていることもあるけど、それ以上にひとりひとりが勝ちにこだわって、対戦相手も本当に絶対勝ちに行くっていう気持ちで(くるので?)僕自身もやりたいし、チームとしてもやっていけたら、何か前回とは違う結果になるんじゃないのかなと」

得点数という結果では劣っていると自覚しつつも、ブンデスでも個人能力では負けていないと実感しているようだ。

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浅野のプロ意識は代表のチームメイトたちも認めているところ。この2連戦でどんなプレーを見せてくれるだろうか。

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