水難救助に企業のドローン活用を 豪雨5年前に県警など初合同訓練

川に流された人をボートで救助する消防署員ら

 西日本豪雨から5年を迎えるのを前に、岡山県警などは13日、小型無人機ドローンやリモコン式無人ボートなど企業の高い技術力を生かした水難者の救助訓練を岡山市内で行った。

 企業は総合建設コンサルタントのウエスコ(同市北区島田本町)で、測量などで使う高性能のドローンなどを災害時に活用する協定を岡山西署と昨夏に結んでおり、初めて合同訓練を企画。豪雨で増水した川に住民4人が流された―との想定で、笹ケ瀬川と足守川の合流点(同今保)に市消防局西消防署員を含む約40人が集まった。

 通報で駆け付けた警察と消防の計8人が手こぎボートで川に浮いている2人を救助。ウエスコ社員は機器を操作し、ドローンで中州にいる1人を確認、県警のヘリコプター「わしゅう」からロープを降ろして救出した。ボートの音波で川に沈んだ1人を発見し引き揚げた。

 山根勇・岡山西署長は「災害対応には関係機関の連携が重要。定期的に訓練に取り組み非常時に備えたい」と話した。

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