神戸酒心館(神戸市東灘区)やJA兵庫六甲(同市北区)などは下水汚泥に含まれるリンを肥料に使うなど、資源循環に配慮して育てた神戸市産山田錦を原料とする今年の「福寿 純米吟醸 山田錦 環和」を15日に発売する。4千本を販売予定。
同市や市内の農家、電機メーカーのコニカミノルタ(東京)などが参画する神戸山田錦推進研究会が栽培から販売までを担う。循環型の農業の確立を目指し、2020年から取り組む。
栽培には、同市の下水道から高濃度に抽出した再生リン肥料を使う。ドローンで撮影した田んぼの画像から、葉色▽茎数▽草丈-などの生育状況を解析し、作業の効率化を図る。
同市北区の田んぼ1ヘクタールで昨年収穫したコメで醸造し、甘く芳しい香りと厚みのある味わいに仕上がったという。神戸酒心館の安福武之助社長は「社会課題を解決し、持続可能な社会に貢献できる商品。大切さを伝え、新たなファンを作っていきたい」と話していた。
720ミリリットル入り、2200円。神戸酒心館の直売所やホームページなどで販売する。同社TEL078.841.1121 (三宅晃貴)