未来のバス釣りはこうなる! を大予想というか妄想10連発!

「こんな釣り具があったらな…」アングラーならば、1度は思うことがあるだろう。そんな夢の釣り具を求め、科学が進化した先に待つ『未来の釣り具』とは一体どんなものなのだろうか? そんな、空想や妄想をここではご紹介しよう!

●文:ルアーマガジン編集部

科学は日々進歩するのだ!

― 過去からすれば、すでに今は未来!

技術の進歩とは常に小さな疑問や不満から始まるもの。それは釣具においても同様であろう。

かつては主流だったグラスロッドも、より軽量かつ高感度なカーボンロッドへ変わり、リールもロープロ化や新たなブレーキシステムの誕生、スプールの低慣性化など、ここ数十年で凄まじい進化を遂げている。ルアーやライン、魚探などのエレクトロニクスもそうだ。

水中の様子をリアルタイムで映す、ライブ魚探。感熟ロール紙に記録していた記録式魚探時代から考えれば、超絶未来のエレクトロニクスもすでに誕生している。

では、ここから先の釣り具はどんな進化を遂げていくのだろう?

そんな空想を描いた時に、現実的なモノもあれば、今の技術では実現が難しいモノもあるだろう。しかし、今我々が当たり前に使っている道具たちは過去からすれば、想像だにしなかったものに溢れているはずだ。

近い将来、遠い未来に実現するかもしれないバス釣りSFの世界をここでは楽しんでいただきたい。

夢の未来的釣具三種の神器 昭和Ver.

― ピンスポット記録装置!

GPS魚探として実現!

― バックラッシュしないリール !

例:SVリール(DAIWA)として実現!

― 軽いバッテリー

リチウムイオンバッテリーとして実現!

― すでに実現された過去の要望

誰もがその重さに泣かされた鉛バッテリーは、リチウムイオンバッテリーに変わり、重量は半分ほどに。バックラッシュしないベイトリールはSV(ストレスフリーバーサタイル)やDC(デジタルコントロール)でほぼ解決。ピンスポットは山立てして記憶していた時代から、GPSの発達により、記録する時代へ。今では当たり前の道具たちも昔は夢の話だったのだ。

ボツネタ集

今回、取り上げることができなかったボツネタの数々。どんなものかは、ネーミングからご想像にお任せいたします。

  • 空飛ぶバスボート
  • 水の上を歩ける靴
  • 液晶カーペット
  • カプセルタックル
  • アンダーウォーターフィッシング

【バス釣りSF Part.1】ステルスワーム

― ベイトのタイプに合わせて、保護色に変化。究極のナチュラルさを演出可能に!

原案:センドウアキラ

変色の技術として、水温や水を吸って色が変わるとか、あるかもしれないし、それはそれでいいんだけど、俺が求めるのは、ウィードや岩に溶け込む、保護色的なワーム。「だったら超透明なカラーで作ればいいじゃん」って思うかもしれないけど、そうじゃない。甲殻類、ベイトフィッシュなど、模したいエサとなるベースカラーがあった上で保護色に変わるもの。そっちのが生き物チックだと思うんだよね。

― 編集部コメント「光学技術か? 色素細胞内臓か?」

SF度:★★★★☆

水温や水を吸うことで色が変化するワームも面白そうですね。この件でちょっと調べてみたのですが、短い時間であれば知覚しにくい程度には光学技術は発達しているようです。しかし、センドウさんのいう「ナチュラルステルス」となると、かなり高度な光学技術がいるかもしれませんね……。

【バス釣りSF Part.2】スカ〇ター魚探

― システムスマート化の理想形。その前段階の発展にも期待!

原案:馬場拓也

ここまではちょっと大げさなんですが、ゆくゆくは偏光グラスと一体化して欲しいですね。でも、その前に僕は魚探メーカー各社が手を取り合って、各社のソフトウェアをインストールできるハードウェアを作って欲しいです。魚探って高額かつ壊れることもあるので、本体とモニターが1セットじゃなくなったら、故障時にも助かるし、ビギナーも少しは買いやすくなると思うんですよね。

― 編集部コメント「それっぽいことは可能かも?」

SF度:★★★☆☆

バイク業界ではフルフェイスヘルメットのバイザーに情報が映し出されるHUD技術がすでにあるようです。最近の魚探はWi-Fi機能が大体備わっているので、ARゴーグルに映像を飛ばせばそれっぽいことは可能そうですがはたして。

【バス釣りSF Part.3】透明なPEライン

― メリットであり、デメリットでもある、無透過性の糸という新たな選択を

原案:黒田健史

PEラインは透過しないので、ラインの挙動が見えやすいというメリットがある一方、魚にも見えやすいというデメリットもあります。近年、日本でもPEラインが主流になりつつあるし、フィールドプレッシャーも高いので、フロロカーボンやナイロンラインのように透過性の高いPEラインが欲しいなと思いますね。そうすれば、用途に応じて選択の幅がさらに広がりますし。

― 編集部コメント「これはすでに取り組んでいるメーカもあるかも!?」

SF度:★★★★☆

厳密には透けていないが、バークレイのファイヤーラインクリスタルが現状ではそれに近いのかもしれないですね。ただ、PEの透過化は誰しも望むことなので、すでに開発中のメーカーもあるかもしれませんね!

【バス釣りSF Part.4】ブランクレスロッド

― こうなってくると、そもそもタックルの概念が……的なところは目をつむってください!

原案:古川和弘(ルアーマガジン編集長)

ビームサ〇ベルやライトセ〇バーみたいな感じで、ビームの長さや硬度を調節して、任意のレングスとテーパーアクションのロッドができたらいいなと。ギターのアンプシュミレーターのように、名機のデータをインストールして、名立たる名竿と同じようなテイストで使えたりとかしたらアツいですよね。構造上、ガイドはインナーガイドになりますね。ビームの熱でライン即切れしそうですが……。あと、最悪チャンバラで使える……ていうか、そっちが本命だったり(笑)。

― 編集部コメント「完全に個人的な趣味ですよね……」

SF度:ないわー

大のスターウォーズファンの本誌編集長……完全に私欲が過ぎますぞ! そもそも、ビー〇サーベルやラ〇トセーバーのような技術は、実現がかなり難しいと昔「空想科学読本」で読んだ記憶があります!

【バス釣りSF Part.5】浮力帯入り防寒ウェア

― 安心&安全! 即実現可能なライフジャケット

原案:馬場拓也

これは前々から欲しいなと思っていたのですが、冬は色々厚着して動きにくくなるじゃないですか? その上にライフジャケットを装着しなきゃいけないので、いっそのこと冬用のダウンジャケットの中身を浮力材にしてくれれば、スマートかつオシャレで暖かいんじゃないかなって。もちろん桜マーク付きで!

― 編集部コメント「ベストタイプで近いのがありましたが……」

SF度:★★★★★

かつてはベストタイプで迷彩柄など、一見ライフジャケットに見えないモノがありましたが桜マーク入りのはなかったですね……。固定式はどこかに打ち付けた際の防具にもなるので、たしかに体の動きが鈍くなる冬には欲しいかもですね。

【バス釣りSF Part.6】ベイルアーム選択式スピニングリール

― ベイトリールのハンドル同様、ベイルアームも選択式が欲しい!

原案:黒田健史

僕は前々から言ってるんですけど、右利きの人が右手で投げる際、どうしてもベイルアームを起こしたときにフェザーリングしにくい位置にきてしまうんですよね。なのでベイトリールのハンドルが左右選べるように、スピニングのベイルアームを起こす向きも左右あったらいいのになとずっと思っています。

― 編集部コメント「言われてみればたしかに」

SF度:★★★★☆

言われてみればベイルアームを起こす向きが逆だったら、少し投げやすくなるかも(記者右利き)! 近年はスピニングでのピッチングの際、スプールで直接ラインを抑えてキャストする人もいるので、それは理に適っているかもですね。

【バス釣りSF Part.7】AIルアー

― ルアーが意思を持ち、膨大なデータから最適な動きを演出!

原案:馬場拓也

データを元にAIを搭載したルアーが自分で意思を持って、障害物を回避してくれたり、コンタクト時に適切な跳ね方やかわし方をしてくれるルアーです。万が一、根掛かりしても自ら外れるように動いてくれるので、絶対にロストとしません。でも、めっちゃ値段が高いっていう(笑)。

― 編集部コメント「防げないロストで泣き確定の予感」

SF度:★☆☆☆☆

夢もあるし、某ミニ四駆マンガのようにルアーと意思疎通ができてしまいそう(笑)。でも、キャスト切れやファイト中のラインブレイクなど、防げないロストをしたら……。

【バス釣りSF Part.8】リーダー結束接着剤

― 速い、強い、結びコブなし! リーダー結束が快適に!

原案:黒田健史

リーダーを結束した後に接着剤を垂らして補強する人はいると思うんですが、PEとモノフィラのような素材の違うライン同士を点と点で繋げることができる接着剤があったらいいなとは思いますね。細い糸になるほど、点と点で繋げるのが難しいとは思いますが……(笑)。

― 編集部コメント「PE普及の後押しになりそう」

SF度:★★★★☆

PEラインの普及が進んできましたが、リーダーの結束などビギナーにはまだまだハードル高いのも事実。この接着剤があれば、さらに普及が進みそう!

【バス釣りSF Part.9】スーパーDNAバス釣り大会

― バスフィッシングが観戦できるスポーツとして発展するかも!?

原案:馬場拓也

めちゃくちゃ賢いスーパーDNAのバスを研究し、それをスタジアムに設置した巨大水槽に1尾だけ入れて、プロがタイマンで勝負するんです。重量や本数ではなく、どっちが釣るか? 水中の様子も観客から丸見えなので、結構盛り上がると思うんですけど、もしかするとバスが賢すぎて決着がつかないことが多くなってしまうかも……(笑)。

― 編集部コメント「大会以前の品評会も盛り上がりそう」

SF度:★☆☆☆☆

普段どんな妄想をしたらこんなアイデアが思いつくのか……(笑)。でも、この大会にエントリーされるバスの品評会や、試合前に競馬のパドック的なところで下見したりできるようにすれば、さらに盛り上がりそうですね。

【バス釣りSF Part.10】キビダンゴ

― 動物たちを使役して、魚釣り!?

原案:松本幸雄

キビダンゴをあげたら、犬、キジ、サルが鬼という超怖い敵に立ち向かってくれるくらい従順になってくれるでしょ? そしたら、カワウにはバスを食べない&水中探索を頼むし、ミサゴにはベイトフィッシュ探してもらうし、ビーバーにはたくさんストラクチャー作ってもらうように頼んじゃうかな? バス釣りの技術や魚探の進化ではなく、動物たちの調教具合で釣果が変わるところも面白いかもね。そうなったらもう、ドッグコンテストと変わらないか(笑)。

― 編集部コメント「さすが松本ワールド!」

SF度:☆☆☆☆☆

もはや釣りの領域を越えたファンタジー。個人的にはビーバーは日本にいないので、カイツブリ! 彼らは産卵するためにフローティングマットを作るので、ストラクチャーが増えます! どんな動物を使役するかもアングラー次第で変わりそうなので、面白いですね(笑)。


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