マイナ、秋までに総点検 520万人対象、トラブル相次ぎ

マイナンバー誤登録による年金情報閲覧の流れ

 岸田文雄首相は13日の記者会見で、マイナンバーに関連するデータやシステムを秋までに総点検すると表明した。トラブルが相次いでいるためで、政府内で情報を迅速に共有する体制や、誤入力など人為的ミスを防ぐ仕組みも構築すると述べた。具体的な点検の範囲には言及しなかった。年金情報を他人に閲覧された問題では、約520万人を対象にマイナンバーが正しく登録されているかどうか確認する。

 首相は一連の混乱について「政府として全ての事案を重く受け止め、個人情報保護と国民の信頼回復がマイナカード普及の大前提だと肝に銘じる」と述べた。人為的ミスがトラブルの主要因になっていることから「自動化を徹底したり、何重にもチェックしたりする仕組みを整える」とも語った。

 年金情報の閲覧問題では、政府は13日、国家公務員や私立学校教職員らの共済組合にもマイナンバーが正しく登録されているかどうか総点検を求めると明らかにした。地方公務員の組合と合わせ、対象は約520万人になる。期限は7月末。

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