経営難のエバートンに大打撃…CEOら幹部3人に続いて会長も辞任へ 元指揮官アンチェロッティは訴訟手続き開始

[写真:Getty Images]

エバートンが踏んだり蹴ったりの状況に陥っている。

プレミアリーグで過酷な残留争いを強いられた今シーズン、最終節でなんとか残留を勝ち取ったエバートン。本拠地でボーンマスに1-0と薄氷の勝利を収め、試合後は選手もファンも大きな歓喜に包まれた。

しかし、近年のエバートンは混迷そのもの。2019-20シーズンの12位フィニッシュに始まり、その後は10位、16位ときて、今シーズンは残留ラインギリギリの17位となった。経営状況も非常に悪く、大多数のファンがイラン人オーナー、ファルハド・モシリ氏の辞任を望んでいることは周知の事実だ。

そんななか、エバートンは13日、最高経営責任者(CEO)と財務部門の責任者、非常勤取締役1名の計3名が退任したことを発表。また、数日以内に「ビル・ケンライト会長の将来についても声明を発表する」と説明した。

イギリス『ミラー』によると、幹部3名はいずれも辞任で、ケンライト会長も辞任を申し出ている模様。モシリ氏は会長の辞任を了承しつつ、後任が見つかるまでは残ってほしいと説得したとのことだ。

スカッドの強化を図る大事な夏の移籍市場が始まるというときに、会長やCEOなどがクラブを去る決断を下したエバートン。プレミアリーグから経営状況に対する厳しい目が向けられ、ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)違反の調査も始まっているなか、取締役会の4分の3を失うこととなるようだ。

また、2019年12月~2021年5月にかけてエバートンを指揮したカルロ・アンチェロッティ監督(現レアル・マドリー)は未払い金を巡ってロンドンの高等裁判所で訴訟を起こす手続きを開始。エバートンは経営難、幹部の大量辞任、さらに訴訟と、まさに踏んだり蹴ったりの状況に陥っている。

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