HKMA、オフショア国債先物検討

中国本土と香港の金融市場の相互乗り入れシステムが構築された後、数年にわたり一貫して積極的に相互乗り入れの範囲が拡大されてきた。6月10日付香港各紙によると、香港金融管理局(HKMA)は5月の金利スワップ市場の相互乗り入れ「互換通」が開通したのに続き、次の段階としてオフショア国債先物の開始を検討している。また香港証券先物事務監察委員会(SFC)は「ETF通」の商品増加と中国本土の不動産投資信託ファンドを相互乗り入れに含めることを検討すると明かした。HKMAの余偉文・総裁は9日に出席した財新夏季フォーラムで、「互換通」の始動成功に続いてオフショア国債先物の推進を本土の監督管理部門と検討すると指摘。オフショア国債先物は投資家により多角的なリスク管理商品を提供するとともに、デジタル人民元の香港での越境使用の推進も検討し、香港のオフショア人民元金融市場をさらに成熟させることとなる。余総裁は、香港で昨年発行された人民元建て債券の規模は前年比倍増の3300億元となり、当局はより多くの金融機関または企業が香港で人民元建て融資と人民元建て債券発行を行うことを目指していると説明した。

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