沖縄戦、旧海軍大田司令官ら慰霊 自決から78年、県民へ特別配慮

旧海軍司令部壕で開かれた慰霊祭=13日午後、沖縄県豊見城市

 太平洋戦争末期の沖縄戦で、沖縄県民に特別な配慮を求める異例の電文を海軍次官に送った海軍の大田実司令官ら幹部の自決から78年となった13日、豊見城市の旧司令部壕で慰霊祭が営まれた。参加した遺族や関係者ら約120人が黙とうし、花を手向けた。

 大田司令官は1945年6月6日、米軍の猛攻下で県民の惨状を見過ごせないとして「沖縄県民斯ク戦ヘリ 県民ニ対シ後世特別ノ御高配ヲ賜ランコトヲ」と打電。1週間後、将校らと命を絶った。司令部壕では約4千人が命を落としたとされている。

 参列した大田司令官の孫、大田聡さん(62)=広島市=は「沖縄が二度と戦地にならないようにしていただきたい」と話した。

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