国保高額療養費、兵庫・加西市が誤算定 43世帯に100万円を追加支給へ

加西市役所=加西市北条町横尾

 兵庫県加西市は13日、国民健康保険の高額療養費の算定に誤りがあったと発表した。福祉医療費助成制度の対象で、2018年4月から22年10月までに受診した43世帯に、計約100万円を追加支給する。

 同制度は障害者や乳幼児のいる世帯、父子・母子家庭などが対象で、算定ミスは同じ月に2人以上が受診したケースと、1人が複数の医療機関を受診したケースで生じた。医療費の一部負担金(現役世代は3割)を基に高額療養費を算定すべきところ、同負担金から福祉医療費助成分を差し引いた窓口負担額で計算したため、過少支給となったという。

 また、再算定の結果、54世帯が支給対象だったことも新たに判明した。近く案内を発送する。

 市によると誤算定は、今年5月中旬、事務処理手順を確認する過程で発覚。いつから誤っていたかは不明で、22年11月支給分からは正しい算定を行っているという。市担当課は「制度への理解を深め、再発防止に努める」としている。(敏蔭潤子)

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