官製談合事件で兵庫県加東市 元管財課長を懲戒免職処分

加東市役所=加東市社

 兵庫県加東市発注の公共工事を巡る官製談合事件で、入札情報を漏らしたとして逮捕・起訴された同市元管財課長(56)=まちづくり政策部付課長、休職中=について、同市は13日、同日付で懲戒免職処分にしたと発表した。

 起訴状などによると、元管財課長は2020年6月、旧滝野庁舎改修工事の制限付き一般競争入札で、最低制限価格を特定の業者に伝え、工事を落札させたとされる。今年1月に県警捜査2課が逮捕し、神戸地検が2月に官製談合防止法違反などの罪で起訴した。

 同市は、5月29日の初公判で元管財課長が起訴内容を認めたことを踏まえ、今月8日に小林勝成副市長をトップとする懲戒審査委員会を開催。岩根正市長への答申に基づき、地方公務員法に抵触したとして、最も重い懲戒処分を決めた。

 岩根市長は「市民の信頼を著しく失墜させ深くおわび申し上げます」などとするコメントを発表した。

 同市の官製談合事件では、別の水道管工事の入札情報を業者に漏らしたとして、元工務課長(52)も逮捕・起訴された。同市は元工務課長についても公判内容を踏まえ処分を決める。(岩崎昂志)

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