大葉、需要期へ不足感 主産地の水害が影響

大葉の取引は、主産地の水害による入荷減で、タイト感が出ている。被災前は潤沢で軟調相場が続いていた。薬味需要が高まる7月以降、不足感から相場が上げる可能性がある。

愛知県は全国を代表する主産地で、東京都中央卸売市場では6月入荷量の9割を占める。同県では2日、台風2号と梅雨前線の影響で豪雨が発生。産地間で被害の差はあるが、ハウスの浸水が3割に及んだ産地もある。

13日の日農平均価格(各地区大手7卸のデータを集計)は1キロ2175円。今週は横ばいだが、被災前から約1割上げ、過去5年平均比は2%安。東京の青果卸は「労働力不足で少なかった前年並みの量となり、需給が締まりつつある」と話す。

産地関係者は「先週の出荷量は計画比1割減で済んだが、株の枯れもあり減少幅は今後大きくなりそうだ」と懸念。別の卸は「暑さで需要が高まる7月以降、品薄高となる可能性はある」と見通す。

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