桜枯らす特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」 神戸や明石で被害、未確認の西宮「早期発見、通報に協力を」

桜を枯死させるクビアカツヤカミキリ(県提供)

 兵庫県西宮市の市民参加型自然調査の調査対象に加わった特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」は、幼虫が桜や梅、桃などバラ科の樹木に寄生し、内部を食い荒らして枯死させる。まだ西宮市内では確認されていないが、市は桜の名所を守るため「調査を早期発見と防除につなげたい」という。

 クビアカツヤカミキリは繁殖力が強く、被害は全国で拡大。県内では昨年6月に明石市で初めて見つかり、神戸、芦屋市でも被害が出ている。寄生された木のダメージは大きく、対応が遅れると周囲の木を大量に伐採せざるを得なくなる。

 西宮市は約1700本の桜並木で知られる夙川公園で今春、樹木の保全活動を本格化させたばかり。担当者は「いつ市内でクビアカツヤカミキリが確認されてもおかしくない。名所が餌食にならないよう、発見と通報に協力してほしい」と話した。(山岸洋介)

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