PSGとの関係が悪化しているフランス代表FWキリアン・エムバペ。
本人は来シーズンまでプレーすると宣言したが、クラブがこの夏に売却する可能性もある。そうしたなか、BBCでは、5つの移籍先候補を挙げていた。
レアル・マドリー
彼がレアルと契約する運命にあったのは、つい昨年のこと。スペインの巨人にずっと愛されていた彼は、契約満了を前に将来を考え、レアルとPSGの両方と金銭的なパッケージで合意していた。
レアルは契約金として1.5億ユーロ(226億円)、年俸4000万ユーロ(60億円)を支払うつもりだった。
だが、彼はレアルでプレーする夢は「決して終わらない」としながらも、高額な新契約を受け入れ、PSGに残ることを選んだ。
今夏にカリム・ベンゼマがサウジアラビアに移籍したことで、レアルはストライカーを獲得する必要があり、トッテナムのハリー・ケインが希望リストの上位にいると考えられている。
レアルは今年こそストライカーを獲得できるのだろうか。
カルロ・アンチェロッティ監督率いるレアルはイングランド代表MFジュード・ベリンガムを1.03億ユーロ(155億円)で獲得している。さらなる大型補強に動くだろうか。
マンチェスター・ユナイテッド
彼らもこの夏の補強を必要としているクラブであり、移籍金を調達できる数少ないプレミアリーグクラブのひとつだ。クラブはグレイザー一家からの売却騒動で不透明な状況にあるが。
エリック・テンハフ監督はストライカーの補強を優先事項にしており、トッテナムのダニエル・レヴィ会長が国内のライバルへの売却を認めるなら、ハリー・ケインも選択肢になる。
ただ、ユナイテッドの新オーナーは有望な第一印象を与えるために、エムバペの状況を見て、オファーを提示するかもしれない。
チェルシー
就任1年目だった新オーナーのトッド・ベーリーは、2度の移籍市場で計5.5億ポンド(971億円)もの資金を投じた。
この夏は積極的には動かないかもしれない。肥大化したチームの人員整理を行い、リーグの利益・持続可能性に関するルールを順守する必要があるからだ。
ただ、8年半という長期契約を結んだエンソ・フェルナンデスやミハイロ・ムドリクのように長期契約でコストを分散させることもできる。
つまり、チームの規模を縮小できれば、ブルーズは12位に終わった悲惨なシーズンから立ち直るためにまた有力選手の獲得に乗り出すことができるかもしれない。
リヴァプール
2020年にエムバペはリヴァプールを賞賛。ユルゲン・クロップ監督は非常に優秀で、マシーンのようなチームだと表現した。
リヴァプールはエムバペの移籍先候補として挙げられたこともあったが、指揮官はクラブの価格帯から外れていると指摘している。
その状態は変わらないと見られているが、オーナーはマンチェスター・シティともう一度競い合うクラブにするためにある程度の投資を明言している。
PSGはエムバペの獲得資金の一部を回収したがっており、マネーゲームに巻き込まれなければ、リヴァプールにもチャンスがあるかもしれない。
サウジアラビア
サウジリーグではクリスティアーノ・ロナウドや元レアルFWカリム・ベンゼマもプレーしており、エムバペも加わりたいと思うかもしれない?
最近、サウジを代表する4つのクラブ(アル・ナスル、アル・イティハド、アル・ヒラル、アル・アハリ)は、ニューカッスルやLIVゴルフも保有するPIF(サウジの政府系ファンド)によって買収された。
アル・ナスルに移籍したロナウドは世界で最も稼ぐアスリートになった。Forbesによれば、年収は1.36億ドル(190億円)にもなる。
リオネル・メッシの獲得に失敗したアル・ヒラルが、もうひとりの世界的スーパースターであるエムバペに同様の高額オファーを提示しても驚くにあたいしないだろう。
エムバペはまだ24歳であり、いますぐサウジに向かうことはありえないだろうが。
なお、『Sky Sports』では、「マンチェスター・シティもかつてはエムバペに興味を示していた。だが、アーリング・ハーランドと契約した彼らに彼が必要だろうか。退団する選手がいたとしても、現時点でその気配はない」とも伝えている。