日本代表のキャプテンに就任した遠藤航「特別な思いがあり感慨深い」、選手へ所信表明「次のW杯で結果を出すためにやらなければ」

[写真:©︎CWS Brains, LTD.]

日本代表は13日、キリンチャレンジカップ2023に向けた活動2日目を迎えた。

6月はエルサルバドル代表(15日)、ペルー代表(20日)と2試合を戦う日本。3月に森保一監督の第二次政権となる活動がスタートしたが、ウルグアイ代表とコロンビア代表には勝つことができなかった。

新体制の初勝利を飾りたい今回の活動。初日は雨の中で一般公開されて行われた中、2日目は冒頭15分公開の予定がフル公開に変更。天気も良く、選手たちは汗を流した。

ゲーム形式でのトレーニングも行われ、様々な組み合わせを試すことに。相馬勇紀(カーザ・ピア)や中村敬斗(LASKリンツ)がサイドバックのポジションに入る場面もあった。

トレーニング後、MF遠藤航(シュツットガルト)がメディア取材に応対。2年連続で巻き込まれながらも、残留を掴んだシーズンを振り返った。

「チームのやり方、監督が代わりながらも色々なポジションをやらせてもらったり、相方との関係性とか、チームを救うためにということを考えたときに、守備だけでなく攻撃での関わり方もかなり意識してやっていたので、その辺が結果に出て良かったです」

今シーズンはブンデスリーガで33試合に出場し5ゴール。終盤戦でもゴールを決め、ミドルシュートでもゴールを奪った。

「感覚的には最後の数試合のようにやれていれば、もう少し点に絡める回数が増えるイメージはしています」

「ミドルはもうちょっと積極的にというか、あそこまで入っていくことが大事で、その機会を増やすことが得点に繋がると思います」

シュツットガルトでは得点力、攻撃参加と日本代表とは違う役割でチームを牽引している。日本では守田英正(スポルティングCP)とボランチでコンビを組むことが多いが、状況に応じて前に出て行くこともやれると語った。

「そこまでモリ(守田英正)と話をしているわけじゃないですが、彼もチームでは8番(インサイドハーフ)をやったりというのがあるので、僕が後ろに構えていて、前に絡んでいくという方が感触的に良さそうな気はします」

「お互いができれば良いですし、状況に応じて自分が高い位置を取っても良いと思うので、上手くバランスをとってやっていければいいかなと思います」

その遠藤は3月の活動についても振り返り、新たな取り組みは大事としながらも、選手たちがピッチ上で判断して行くことが大事だとした。

「アプローチの仕方、チャレンジは全然良いと思いますが、言われていることをやっているだけじゃ機能しなくなるので、最終的には選手が状況を判断していかなければいけない」

「その状況に応じてプレーの選択を変えなければいけないので、あくまでもオプションとしてやり方を頭に入れつつ、相手のやり方とか、自分たちの選手の立ち位置を見ながら、個人個人が良い判断できればというのはあります」

その中で自身として優先したいことについては「戦術も大事ですが、一緒に組む相方や、周りの選手の個の能力、何がストロングポイントなのかを考えてそれを生かせるサッカーをするというのが自分の役割というか、それができると思っているので、そこはかなり意識しています」とコメント。「その上で戦術がどうなのか。優先順位をつけることは難しいですが、戦術に人を当てはめるのか、人の特徴を生かすために戦術をやるのか、チームとしての機能性、結果が変わっていくので、上手くバランスを見てやっていければと思います」と、周りを生かしつつ、監督がやりたいサッカーを体現し、状況に応じて使い分けたいとした。

その遠藤だが、今回正式にキャプテンに就任することが決定。「ミーティングがあって、キャプテンをやらせてもらうことになりました」と森保監督から指名されたことを明かした。

これまでリオ・オリンピック世代や、日本代表でもゲームキャプテンを務め、シュツットガルトでもキャプテンを務めている。3月は仮のキャプテンだったが、正式就任を受けた心境を語った。

「もちろん僕はクラブや世代別でやらせてもらっていますが、このA代表でやるというのは特別な思いがあり感慨深いですが、自分にできることは限られているので、今まで通りやる。さらにチームがどうすれば成長していけるかを常に考えなければいけないです」

また、選手たちの前でも所信表明をしたとのこと。キャプテンとして、W杯で結果を残すために動こうと伝えたと明かした。

「競争がある中で、とにかくやっていかなければいけないので、選手としての立場は難しい。まずは競争に勝たなければいけないですが、ここに来たなら、次のW杯で結果を出すためにやらなければいけない」

「とにかく、ここに来たからには、初めて来る、前回は入れなかった、若い、ベテランと関係なく、チームがW杯で、この先日本代表が優勝できるのかを考えて行動してほしいという話はしました」

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