ハミルトンとメルセデスF1の契約は「間もなく締結されるだろう」と代表。数日以内に発表か

 メルセデスF1のチーム代表を務めるトト・ウォルフは、ルイス・ハミルトンとチームの将来については“数週間ではなく数日”のうちに明らかになるだろうと述べている。

 ウォルフとハミルトンはこの数カ月にわたり、ゆっくりとしたペースで話し合いを続けてきた。一方で評論家やファンたちは同様に、ハミルトンがフェラーリへ電撃移籍するのではないかと推測していた。

 しかしハミルトンは当初から、メルセデスは自分の家族のようなものであり、F1キャリアが終わった後も残りたい場所であることを繰り返し主張してきた。前回のスペインGPで、ハミルトンは新契約が近づいていることをほのめかし、月曜日にウォルフは『CNBC』の番組『Squawk on the Street』で、契約締結が間近に迫っていることを認めた。

「間もなく締結されるだろう。あと数週間というよりも数日の話だ」と、ハミルトンとメルセデスの今後の契約状況について尋ねられたウォルフはコメントした。

「(カナダGP前に締結されるよう)懸命に動いている。今日彼に会う予定があるから、話をするかもしれない」

「我々はとても良好な関係を築いているので、お金のことについて話す必要がある瞬間を恐れている」

トト・ウォルフ代表(メルセデス)

 ウォルフとハミルトンはふたりとも2013年にメルセデスに加入し、彼らの仕事上の関係は長年にわたって真の深い友情を育んできた。F1で成功を分かち合うこと以上に、彼らの絆は長年の協力、信頼、互いの尊重を通じて強まっている。ふたりはモータースポーツの最高レベルで競うにあたって、課題と勝利をともに経験し乗り越えてきた。彼らは共通の目標を持ち、絶え間なく卓越性を追求することで強いつながりを築いたが、彼らの友情を本当に強固なものにしたのは、共通の価値観と理解だ。

「チームの観点から見ると、ルイスとメルセデスは長年にわたる関係がある」とウォルフは語った。

「彼はメルセデス以外のブランドでレースをしたことがない。我々は2013年にともにチームに加わり、仕事上の関係から現在では友情を築いている。素晴らしい時間を過ごしてきた」

 ハミルトンの前回の優勝は、2021年にジェッダで行われたサウジアラビアGPまで遡る。7度の世界チャンピオンであるハミルトンが勝てなくなっているものの、ウォルフによれば彼は依然として「F1における最も重要な人物」だという。

「彼はレースでもコースの外でも非常に多面的なので、我々は彼をできるだけ長くF1に留まらせる必要がある」

2023年F1第8戦スペインGP ルイス・ハミルトン(メルセデス)

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