五ノ井さん訴訟、国は加害認める 元陸自隊員4人は争う姿勢

第1回口頭弁論のため、横浜地裁に向かう元自衛官の五ノ井里奈さん(中央)=14日午後

 陸上自衛隊での性被害を実名で訴えた元自衛官の五ノ井里奈さん(23)が、国や元隊員の男性5人=懲戒免職=に計750万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が14日、横浜地裁であり、国側は加害行為があったと認めた。五ノ井さん側によると、元隊員のうち4人は争う姿勢を示した。

 五ノ井さんは閉廷後に横浜市で記者会見し「本当にひどく、許し難い。国が認めたことを認めず、矛盾が生じている」と批判。問題発覚後、五ノ井さんに謝罪しながら、争う姿勢に転じた元隊員がいるとして「謝罪は形だけだった」と語った。争う姿勢を示した4人は「不法行為責任はない」「関わっていない」などと主張しているという。

第1回口頭弁論を終え、記者会見する元自衛官の五ノ井里奈さん=14日午後、横浜市

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