激しい反撃も一定の進軍 ウクライナ、アゾフ海目標

13日、ウクライナ東部ドネツク州の前線を車両に乗って移動するウクライナ軍兵士(ロイター=共同)

 【キーウ共同】米シンクタンクの戦争研究所は13日、ウクライナ軍が同日も3方面で反転攻勢を続け、東部ドネツク州南西部などで一定の陣地を獲得したと分析した。ウクライナのマリャル国防次官は13日、進軍目標の一つはアゾフ海の港湾都市ベルジャンスクだと明かし、ロシア軍の激しい反撃に遭遇していると指摘した。

 ウクライナ軍が戦線を正面突破してアゾフ海に抜け、ロシア陣地の分断を狙っていることが明確になった。

 マリャル氏はベルジャンスクの方向に「1日で0.5~1キロ前進した」とし、約3平方キロの領土を取り戻したと主張した。

 東部ドネツク州の激戦地バフムト付近でも前進したと述べたほか、ロシア軍が戦車を阻む溝や地雷原でウクライナ軍の進軍を妨げ、航空戦力を駆使して激しい砲撃を浴びせていると指摘。対戦車ミサイルや自爆型無人機も大量投入していると説明した。

 ゼレンスキー大統領は13日、航空戦力や砲撃力でロシア側が優勢だと認め、困難な進軍を続ける自軍将兵を称賛した。

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