早期解散の可能性は?岸田総理や野党のメリットを解説!選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2023年6月13日に公開された動画のテーマは……本当に解散あるの?

ゲストに選挙プランナーの松田馨氏をお招きし、早期解散の可能性について語っていただきました。

松田氏が「今国会での解散はない」と断言する理由とは?

【このトピックのポイント】
・今国会での解散は岸田総理にメリットなし
・立憲にとっては維新の準備が整う前の早期解散が有利
・自民党候補は維新の候補が立っても立たなくても不安要素あり

早期解散はある?岸田総理「いつやってもいいと思ってる」

今国会会期末に解散となる可能性も取り沙汰されていますが、本当に解散はあるのでしょうか。

松田氏は「私は一貫してこの夏、今国会での解散はないと主張し続けている」とコメント。その根拠として、上昇傾向だった内閣支持率が最新の世論調査で下がっていること、野党候補が出そろった方が自民党に有利になることを挙げます。

さらに、任期を2年以上残して解散することはある種のギャンブルであり「その上で得られるメリットってあまり大きくない」とし、改めて国会会期末での解散の可能性を否定しました。

また、松田氏は岸田総理が次の総裁選に意欲を示している点にも言及。今解散すると次の総裁選まで1年以上期間を空けることになり、その間の支持率によっては総裁を降ろされてしまうリスクがあります。

松田氏はこれらのポイントを踏まえ「岸田総理側に解散を仕掛けるメリットがない」と断言しました。

MC鈴木邦和は多くの解散についての議論が、自民党の議員の目線で展開されていることに着目。「解散を決めるのは岸田さんだから、岸田さんの目線でメリットがあるかどうかを冷静に見た方がいい」「本当にメリットなさそう」と松田氏に同意しました。

早期解散のメリットを強いてあげるなら、という前提で松田氏が搾りだしたのは立憲と維新の候補者擁立が遅れていること。ただ、自民党に有利に働く可能性があるものの、いざ解散となると勢いで候補が決まってしまうこともあり、一概にメリットと言い切れません。

一方で、早期解散のデメリットとして松田氏が指摘したのは公明党の存在です。自公は東京での選挙協力の解消を表明しており、それだけで自民党が20から30の議席を減らす可能性があると分析しました。

任期が2年以上残っている点も踏まえ、早期解散は「岸田総理にとってリスクの方が高い」と松田氏はコメントしました。

では、なぜここまで解散風が吹いているのでしょうか。松田氏は「業界の大先輩」の言葉を借りて、自民党役員の発信と取材する側の受信が、うまくかみ合っていないことを1つの要因として挙げました。

また、松田氏は野党側の動きにも言及。「立憲の一部で維新の準備が整わない今が、野党第一党を取るのに有利だと気が付いた方々がいらっしゃった」とし、内閣不信任案などの発言が増えた点を指摘しました。

MC鈴木「立憲にとっては早めに解散したほうが有利なんですか?」

もし、1つの選挙区で自民・立憲・維新の候補者がいた場合、維新は無党派層から支持を集めると考えられ、政党支持率の低い立憲はかなり厳しい戦いになることが予想されます。

野党第一党の座を死守したい立憲からすると、維新の候補が確定しない今が解散の好機なのかもしれません。

自民党の候補者目線で見てみると、立憲と維新が無党派層の票を取り合った方が構図的には有利です。

一方で、維新の見栄えがする若い候補は脅威となります。さらに何かのきっかけで維新に有利な風が吹けば票が一気に動く可能性もあり、維新の候補が立っても立たなくても心配の種は尽きないようです。

ただ、解散を決断する岸田総理の立場から見れば、早期解散はリスクの方が高いというのが松田氏の見立て。

「来年4月までの期間は総理にとってやりたいことに取り組める黄金期間。それをわざわざ手放してまで、議席が減ることが前提の解散に打って出るのはちょっとよくわからない」とコメントしました。

ただ松田氏の予想が外れる可能性ももちろんあります。松田氏は「外れたら謝ります」と笑顔で締めくくりました。

動画本編はこちら!

国会会期末での解散は岸田総理にリスクしかない?その根拠とは?

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