マドリーが1990年代に八百長関与か? スペインのベテランジャーナリストがサンス会長時代の不正訴える

[写真:Getty Images]

レアル・マドリーが、ロレンソ・サンス会長時代に八百長に関与した疑惑が浮上している。

今週、スペインのジャーナリストであるホセ・マリア・ガルシア氏は、スペイン『COPE』で1995年から2000年まで会長職を務めていたロレンソ・サンス氏(2020年に76歳で逝去)の下、レアル・マドリーが1990年代に八百長に関与していたと主張した。

ガルシア氏によると、レアル・マドリー・カスティージャは1996年に行われたセグンダ・ディビシオン(スペイン2部)の最終節アルメリア戦において八百長を行ったという。

当時、4位のカスティージャは16位で降格の可能性があったアルメリアとのホームゲームを1-1のドローで終え、アルメリアはこの引き分けによって降格を回避していた。

そして、ガルシア氏はその際にロレンソ・サンス氏は、自身の子供を通じてアルメリアから見返りの金銭を受け取っていた主張。サンティアゴ・ベルナベウの金庫には、試合全体を記録したテープがあるとも伝えている。

この主張を受け、ロレンソ・サンス氏の息子であり、過去にはレアル・マドリーでもプレーしたフェルナンド・サンス氏は、自身の公式SNSを通じて疑惑を真っ向から否定。ガルシア氏に対して、法的措置を講じることを明言した。

「ジャーナリストのホセ・マリア・ガルシア・ペレス氏による、さまざまなメディアによって収集によって作られた主張に関して、我々は断固としてそれらを否定する」

「それらは偏った見方であり、虚偽であるため、彼が言及した人々の尊厳と威信、そして私たちの父と彼が忠実に仕えたクラブの思い出を損なう名誉に対する犯罪に当たる可能性がある」

「これらの声明は、レアル・マドリーによる試合買収の可能性に関する一連の誹謗中傷であり、金銭の受け渡しに関連して我々が直接かつ個人的に関与しているとの主張は、真実と良い評判への権利を欠き、誤った事実を押し付けるものである」

「我々は弁護士からの助言を受け、真実と我々の名誉、そして亡き父と彼が誇りをもって主宰していたクラブの名誉を回復するために、法的措置を開始することを発表する」

なお、以前からフロレンティーノ・ペレス会長と確執が伝えられたガルシア氏は、2016年に今回の一件に関する主張を行っていたという。その際には自身の主張を超える証拠を提示しておらず、すでにこの件に関してスペインサッカー連盟競争委員会による調査が行われ、証拠不十分であることが判明している。そのため、新たな証拠が掲示されない限り、これ以上の進展はないとの見方が強いようだ。

© 株式会社シーソーゲーム