『それパク』最終回直前SPインタビュー 枝見プロデューサーに単独取材「観終わった後にはきっと幸せな気持ちに」

日本テレビ系水曜ドラマ『それってパクリじゃないですか?』が、本日6月14日にいよいよ最終回を迎える。芳根京子演じるお人好しの新米社員・藤崎亜季と、重岡大毅(ジャニーズWEST)演じる妥協ゼロのエリート上司・北脇雅美という“水と油コンビ”が、『知的財産部』を舞台に繰り広げるお仕事ドラマ。entaxは、放送を直前に控えた枝見洋子プロデューサーに単独インタビュー。作品に込めたメッセージや撮影秘話を語ってもらった。

■“知的財産”を知ることで、何気ない毎日が素敵なものに

――ドラマを制作する際に、作品に込めたメッセージを教えてください。

私自身、これまで知的財産に関する知識がなかったのですが、日常生活にはいろいろなものがあふれていて、その1つ1つを様々な会社が作っている。そして、それらが世に出ていくときに、特許を取ったり、デザインの商標を取ったりすることで、その商品が守られていることを知りました。しかもその知的財産は、ドラマの中にも「汗と涙の結晶を守る」というセリフが出てくるように、チームで作り出したものを守るために必要な価値観なんだ、と。

その目線で身のまわりを見渡してみると、誰かが作ったものの価値を認めて、守ろうとして、その結果、商品になったものがたくさんあるんだと気づきました。それによって、何気なく過ごしていた毎日がすごく素敵なものに思えてきて、こんなふうに日常の目線が1つ増えるのはすごくいいなと思ったのが、ドラマ制作のきっかけです。このドラマを通して、“1人ではできないけど、みんなと一緒ならできる”とか、“みんなが作ったものを守る”とか、そういった思いが伝われば、それぞれの日々がより大切なものに思えるのではないかなと思っています。

枝見洋子プロデューサー

――ドラマを制作する上で苦労されたこと、壁になったことは?

私自身そうだったように、 “知的財産”に馴染み(なじみ)のない人たちにとっては難しい印象のある題材だったため、入口のハードルをどう下げて、いかに身近に感じてもらえるものにしていくのか、という点が難しかったです。

――その壁をどう乗り越えたのでしょうか。

テーマは知的財産ですが、あくまでドラマは“ものを作る仲間たちの物語”だと捉えて作っていました。なので、たとえ難しい言葉の意味がわからなかったとしても、誰かが作ったものを、誰かが精一杯守ろうとしている、といったストーリーを純粋に楽しんでもらえればいいのではないかなと。作品の本質は、“仲間の物語”というところにあるので、そこが届けばいいのかなと思いました。

左から、重岡大毅(ジャニーズWEST)、芳根京子

■芳根&重岡の明るさに救われた現場「裏の努力は計り知れない」

――あらためて撮影を振り返って、いかがですか?

すごくムードの良い現場でした。みなさん難しいセリフも多かったですし、撮影もハードで大変だったと思いますが、その大変さを表に出さず、楽しんで撮影に臨んでくださいました。裏の努力は計り知れないですけど、芳根さんや重岡さんが楽しく、明るく、という姿勢でいてくださったので、周りもそれに引っ張られて。キャストにもスタッフにも「大変だけど前向きに頑張ろう」という雰囲気があったので、すごく気持ち良かったです。それは、本当におふたりが作ってくれた空気感だったと思いますし、撮影の合間にはみんなでワイワイ食べ物の話とかをして(笑)、私自身も何度となく助けられました。

――最後に、ドラマを楽しみにしている視聴者にメッセージをお願いします。

亜季と北脇さんが離れ離れになりながらも、最後に力を合わせて問題を解決しようとしています。その2人に、どんな未来が待ってるのか。そして、ドラマを観終わった後にはきっと幸せな気持ちになれる作品になっていると思うので、そこを楽しみに観ていただけたらと思います。

【枝見洋子 Profile】
2008年日テレアックスオン入社。2012年の映画『桐島、部活やめるってよ』でプロデューサーデビュー。2016年、テレビドラマ『ゆとりですがなにか』、映画『アズミ・ハルコは行方不明』、2017年にはテレビドラマ『奥様は、取り扱い注意』でエランドール賞プロデューサー奨励賞を受賞。『恋はDeepに』(2021)、『目の毒すぎる職場のふたり』(2022)など、数々の映画・ドラマ作品のプロデュースを手掛ける。

■日本テレビ系水曜ドラマ『それってパクリじゃないですか?』
放映時間:毎週水曜 22:00~
出演:芳根京子、重岡大毅(ジャニーズWEST)、渡辺大知、福地桃子、朝倉あき、豊田裕大、諏訪雅、 秋元真夏/高橋努、相島一之、赤井英和、野間口徹/ともさかりえ、田辺誠一、常盤貴子

写真提供:(C)日テレ

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