「サドルが体格と不釣り合い『何か月も家の外にいた』」に、ピン!盗んだ自転車で群馬→静岡300km “職務質問”警察官が感じた2つの違和感

6月13日、群馬県内の駐輪場から自転車を盗んだとして、20代の男が静岡県磐田市内で逮捕されました。男は盗んだ自転車で群馬から静岡まで300km以上走行していたとみられています。

群馬県伊勢崎市のバス停の駐輪場で自転車1台を盗んだ疑いで、20代の男が磐田市内で逮捕されました。逮捕のきっかけとなったのは職務質問でした。

<磐田警察署 自動車警ら係 中村真生巡査部長>

「現場は三ケ野の信号交差点になります」

職務質問をしたのは、磐田警察署の自動車警ら係に所属する中村真生巡査部長と米山祐樹巡査長です。13日昼頃、パトロールをしていた2人は自転車に乗って移動する男の様子に2つの違和感を覚えたといいます。1つは男が不自然に日焼けをしていたこと。そして、2つ目は。

<磐田警察署 自動車警ら係 中村真生巡査部長>

「自転車のサドルが(男の体格と)不釣り合い、高さが違和感、そういう些細な点が気になって職務質問をしようと思いました」

2人は男を追いかけ、約1km離れたところで声をかけ、職務質問をします。

<磐田警察署 自動車警ら係 米山祐樹巡査長>

「何か月も家の外にいたという話をしていたものですから『おや?』と疑問を感じ、『自転車はあなたのものですか』と質問をしました。そのときに相手が詰まったような反応をしましたので、そこのところを追及したところ『自分のものではない』と話し始めたので」

職務質問の結果、自転車が男のものではなく、群馬県内の会社名義だったことが判明し、逮捕に至りました。さらに驚くべきことが…。

警察によりますと、男は群馬県伊勢崎市で自転車を盗んだあと、磐田市まで走行したとみられています。少なくとも300kmを超える距離を盗んだ自転車で移動したことになります。警察は職務質問では、少しの違和感も見逃さないようにするとともに地域の安全・安心のための活動に取り組んでいきたいとしています。

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