酒井若菜が出演! 鈴井貴之、多田萌加MCの氷室冴子特集

NHK総合で6月23日に放送される鈴井貴之、多田萌加がMCの「北海道道」(午後7:30、北海道ローカル)は、「没後15年 氷室冴子をリレーする」。少女小説の旗手として愛された北海道・岩見沢出身の作家・氷室冴子を特集。酒井若菜が出演と語りを担当し、かつて読者だった作家や友人、編集者へのインタビューを通じて、氷室作品が放つ力と彼女の人生をたどる。放送後2週間はNHKプラスで配信する。

1980~90年代にかけ、「クララ白書」「なんて素敵にジャパネスク」「海がきこえる」などの作品で一世を風靡(ふうび)した作家の氷室。累計売り上げは2000万部を超え、とりわけ小学生から高校生の少女たちに絶大な人気を誇ったベストセラー作家だ。作品の多くは、ティーンエージャーの女子が主人公。社会や大人、男性に合わせて自分を変えてしまうのではなく、自立して自由に生きようとする姿を氷室は生き生きと描き出した。現在よりもはるかに男性中心主義だった時代、それは“大人”になる前の若者たちを勇気づけた。

2008年、がんのために氷室は51歳の若さで亡くなる。だが、女性、あるいはすべての個人に向けて、生きることを勇気づけるような氷室からのバトンは、今に至るまで受け継がれている。没後15年になる今年、証言から氷室の足跡をたどりつつ、その影響を受けて物語を生み出す現代の表現者たちの姿と言葉から、時代を超えた普遍性を持つ氷室作品の意味に、あらためて光を当てる。

番組ホームページでは、書評家でライターの嵯峨景子氏、作家・佐原ひかり、漫画家・藤田和子、作家・町田そのこ(50音順・敬称略)など、氷室とゆかりのある人物のインタビュー記事を6月16日以降に公開予定。放送では紹介しきれない内容も含めて、たっぷりと取材の成果を伝える。

また、7月8~17日には、NHK札幌放送局8K公開スタジオ(札幌市中央区北1条西9丁目1-5)で企画展を開催。氷室小説が原作となった漫画の原画約30点を展示するほか、番組で紹介された映像を上映する。開催時間は、平日午前9:30~午後6:00、土・日午前10:00~午後6:00。詳細は後日NHK北海道ホームページに掲載予定(※変更の場合あり)。

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