カクカク校舎が特長…神戸・垂水の塩屋小150周年、地域でお祝い準備 卒業生のピアニストやレスラーなど招く

特徴的な形状の校舎がある塩屋小学校(スカイネクスト提供)=神戸市垂水区塩屋町3、塩屋小学校

 空から見ると、蜂の巣の断面のようなカクカクした校舎が特徴的な神戸市垂水区の塩屋小学校で17日、創立150周年記念祭が開かれる。学校主体の行事ではなく、同小PTAや地元商店会などが中心となり、地域を挙げて節目を祝う準備を進めている。校区外からの来場も歓迎しており、実行委員会メンバーの畑中りささん(47)と野口婦美子さん(58)は「たくさんの人の心に残る150周年にしたい」と参加を呼びかけている。(小野坂海斗)

 地域主導の記念祭を思い立ったのは、PTA役員の経験がある畑中さん。「先生たちの負担を減らすため、学校行事が縮小されつつある中、地域や住民の結びつきが強い塩屋の特長に注目した」と話す。畑中さんと同時期にPTA活動を担った野口さんを含め、元役員らで実行委を立ち上げ、昨年5月から準備に取りかかった。

 里親として塩屋でファミリーホームを運営する野口さんは「塩屋は地域全体で子どもたちを見守ってきた町」と話す。校区内の商店に記念品の製作などを依頼したところ、快諾してくれたという。

 同区塩屋町3の洋菓子店「ペリーヌ」もその一つ。同小の校章がデザインされたマドレーヌを用意した2代目店主の三輪貴志さん(52)自身、塩屋小の卒業生でもある。「今は娘が通っている。思い入れのある学校に協力できてうれしい」と、菓子づくりに腕を振るった。

 記念祭当日は、体育館や運動場にステージを設け、各界で活躍する卒業生を招く。ピアニストの高石香さんによる演奏のほか、プロレスラーの怪盗セロさんが所属する団体「アバンサル神戸」による子どもプロレス体験会もある。怪盗セロさんは「小学生の頃の夢をかなえた今の姿を子どもたちに見せて、勇気と希望を与えられたら」と意気込んでいる。

 ステージに加え、校内にはかき氷や的当てなどの出店も並び、記念祭を盛り上げる。午後3~6時。入場無料。実行委TEL078.755.1055

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