2度目のコースもチェックはイチから 古江彩佳の流儀

年間ポイントレース3位につける(撮影/亀山泰宏)

◇米国女子◇マイヤーLPGAクラシック for Simply Give 事前(14日)◇ブライズフィールドCC(ミシガン州)◇6556yd(パー72)

前年大会最終日にベストスコア「64」を出した古江彩佳。1年ぶりに戻ってきたコースには、さぞかし良いイメージが残っているのかと思いきや、「どこでバーディを獲ったとか、全然思い出せない。18番のイーグルは言われてみれば(思い出すくらい)。終わったことは記憶から出ていくタイプなんです」と笑う。

ルーキーだった昨年、毎週初めてのコースを戦う上で事前の綿密なチェックが欠かせなかった。ここブライズフィールドCCでもびっしりとヤーデージブックに“成果”を書き込んでいたが、そのときに得た情報は持ってきていないという。今回のコースに限らず、昨年のデータは数字を書き写すこともなく日本の家に置いてあるそうだ。

2度目のコースでもヤーデージブックは真っ白な状態から作り直す(撮影/亀山泰宏)

「ことしはことしの(昨年とは違う)コースになっている感じがするので。去年収集したものより、いま感じたものの方が(よりゲームに生きてくる)」。気象条件によってグリーンの重さをはじめとするコースコンディションは異なる。1年経てば自分の身体も微妙に変化し、使っているアイアン自体も同じとは限らない。開幕前日の水曜に18ホールのプロアマが入っていても、火曜は18ホールを回っていた。じっくり時間をかけて、改めてイチからコースを調べるために。

地道で徹底した取り組みは、目下年間ポイントレース3位と結果にも表れている。今週の予選ラウンドでチョン・インジ(韓国)、ハンナ・グリーン(オーストラリア)とメジャー覇者2人とのペアリングが組まれたように、注目グループに入る機会も多くなってきた2年目。「鼻高々とする気持ちは全然ないですけど…」と笑いつつ、「ランキングが上の選手、トップ選手と回れるのは(純粋に)うれしい。勉強にもなります」。好調でも浮足立つことなく、飛躍のシーズンを過ごしている。(ミシガン州ベルモント/亀山泰宏)

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