米軍オスプレイ、小川原湖(青森県)で訓練 今年初、トラブルなし

水しぶきを高く上げ、小川原湖湖面を飛ぶCV22オスプレイ=14日午後5時34分、東北町

 在日米軍が14日、小川原湖(青森県東北町)で東京・横田基地所属の輸送機「CV22オスプレイ」による救難訓練を行った。関係自治体に事前通告して広範囲で行うのは2年連続。三沢防衛事務所によると同日午後10時時点で、米軍からトラブルの連絡は入っていない。

 12日に予定されていたが悪天候により中止。この日が今年初の訓練となった。

 オスプレイは午後4時15分ごろ、両翼のプロペラ音とエンジン音を響かせ姿を現した。上空を旋回し人をつり上げる「ホイスト」や低高度の機体から乗員が降下し訓練に当たる「ヘリキャスト」を実施。午後7時前に濃い霧が湖面を覆い視界が悪くなると、機体は姿を消した。暗くなると音は聞こえず、このまま訓練を終えたとみられる。

 地元の東北町や米軍基地を抱える三沢市は訓練に際し、地域住民に不安を与えないよう米軍側に要望していた。湖近くで農作業をしていた同町の小笠原繁志さん(73)は「墜落がとにかく心配。住民の安全を守り、気をつけて機体を操縦してほしい」と話した。

 日米両政府は今年4月、米軍の湖での訓練区域を湖全体の7分の1(約9.1平方キロ)とすることで合意していた。訓練は12月までで計4回(1回につき2日間)行われる見通し。次の訓練日は未定となっている。

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