ラジオパーソナリティー経験生かし、高齢者に公開番組風レク 稲葉さん、故郷の田舎館村(青森県)で

入所者にインタビューする稲葉さん(中)

 青森市の企画広告パラレル代表でフリーパーソナリティーの稲葉みどりさん(田舎館村出身)が、高齢者施設などで行う新事業「公開ラジオ番組風レクリエーション 出前ラジオ局」を始めた。6日、祖母が世話になった同村の特別養護老人ホーム「やすらぎの郷」でデモンストレーションを行い、お年寄りを楽しませた。

 稲葉さんは、地元ラジオ局でパーソナリティーを務めるなど、しゃべり手歴21年。身内が福祉施設に入居したことをきっかけに何かできないか考え始めたという。ここ数年、コロナ禍で外出や家族との面会も制限されるなど窮屈でストレスの多い生活を入所者は強いられてきたこと、その間、施設職員もこれまで以上に気を使う日々が続いてきたことから、自分の経験を生かし役立てることとして出前ラジオ局を始めることにした。

 デモンストレーションは、おなじみのラジオ番組のテーマ曲が流れる中、スタート。リクエストコーナーでは好きな食べ物を尋ねるなどインタビューを交えながら、交流した。最後はみんなで合唱し、入所者は楽器を鳴らしたり手拍子したりするなど楽しいひとときを過ごした。

 稲葉さんは「高齢者施設に限らず、幼稚園や老人クラブの集会など、対象に合わせて内容のアレンジができる」とし「今回、故郷でやってうれしかった。祖母がお世話になった施設に恩返しができればと思った」と話した。

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