香川の満濃池で恒例「ゆる抜き」 田植えシーズン到来

香川県まんのう町の満濃池で行われた、水門を開放して水田に水を流す「ゆる抜き」=15日午後

 日本最大級のため池、香川県まんのう町の満濃池で15日、水門を開放して水田に水を流す「ゆる抜き」が行われた。讃岐地方の初夏の風物詩で、本格的な田植えシーズンの到来を告げた。

 正午ごろ関係者が水門を開くと、「ドーッ」と大きな音を立てながら水が勢いよく噴出した。最大毎秒5トンが放流され、10月上旬ごろまで天候や稲の生育状況を見ながら水量を調整する。水は同県丸亀市など2市3町の水田約3千ヘクタールに届けられる。

 コロナ禍による人数制限を今年は3年ぶりに撤廃。雨天にもかかわらず、約100人が集まった。

 かつては「ゆる」という木製の栓を抜いて水門を開けていたことから「ゆる抜き」と呼ばれる。

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