●金沢・百貨店で人気
18日の「父の日」を前に、金沢市内の百貨店で、自宅で快適に過ごすグッズに注目が集まっている。電気代が上がった今年は各家庭で節電志向が高まり、プレゼントも保冷性の高いタンブラーやステテコ、通気性の良いシャツといった涼しさを意識した商品の売れ行きが伸びている。各店は暑さを乗り切る食品も豊富にそろえ、売り込みに力を入れている。
金沢エムザ3階の「ツタヤブックストア」では、アルミとステンレスを組み合わせた真空二重構造のタンブラーが好評だ。コロナ下で定着した「家飲み」の増加を受け、ビールサーバーや炭酸水メーカーも展開する。
館内のアウトドア用品店「好日山荘」では、通気性の高いシャツやズボンが人気となっている。主に登山やキャンプで使う品だが、自宅用として人気だという。金沢エムザの担当者は「気温が徐々に高くなり、夏向けの商品をそろえている。家でリラックスして過ごせるグッズが人気だ」と話す。
金沢市の香林坊大和は5階紳士服売り場で、「おうち時間も素敵(すてき)なパパへ」をテーマに、プレゼント用として人気のステテコを幅広く展開。涼しげなカラーや柄をそろえ、値段も手頃で好評という。速乾性に優れたポロシャツや扇子なども売れている。
同館では高岡市の鋳物メーカー「能作」の名前を入れられるタンブラーにも注文が入っている。香林坊大和の担当者は「毎日使う、実用的な品を選ぶ人が多いようだ」と話した。
「暑い夏」を乗り切ろうと、各館ではスタミナが付く食品も人気だ。うなぎや牛サーロイン、お酒と楽しむ珍味といった商品も充実させている。
民間調査会社が3、4月に実施したアンケート調査によると、今年の父の日のキーワードは「夏バテ対策」「節約志向」となっている。贈りたい品は1位が食品、2位が酒、3位が「趣味に関する物」で、予算は2千~3千円が最も多く、昨年最多だった4千~5千円から下がった。