愛犬の性格が年齢や時期によって途中で変わるのはなぜ?考えられる3つの理由と飼い主にできる対応とは

愛犬の性格が年齢や時期によって途中で変わった時に考えられる理由

犬の性格は、さまざまな理由で変わっていくこともあります。単なる成長の変化だけではないので、その都度適切な対応が求められます。

1.恐怖反応を起こしやすい時期だから

愛犬の性格が途中で変わった時、恐怖反応を起こしやすい時期である、ということが考えられます。

生後7月齢~生後12月齢の頃の犬は、恐怖反応を起こしやすい時期であると言われています。他人や他犬に対して恐怖心を覚え、攻撃的な態度を取るようになってしまうことがあります。人間の子供に例えると「イヤイヤ期」とも呼ばれている期間です。

これまで人見知りや犬見知りをすることなく、誰に対してもフレンドリーに接することができた犬が突然、攻撃的な態度を取るようになったことで(性格が変わってしまった…)と感じられることがあります。

飼い主としてできる対応は、「やめなさい!」と叱ったり怒鳴ったりしないことです。そして、「他人や他犬を恐れる必要はない」ということを教えてあげる必要があります。

恐怖反応や攻撃的な態度を見せた時、相手に迷惑だからと避けてしまいがちですが、これも実はあまり良い対応ではありません。

飼い主が相手に対して、笑顔で挨拶を交わすなどの良い反応を示す姿を、愛犬にぜひ見せてあげてください。そうすれば、恐れる必要はないんだ、ということを愛犬が少しずつ学ぶことができます。

2.好奇心より警戒心が上回りやすい時期だから

愛犬の性格が途中で変わった時、好奇心よりも警戒心が上回りやすい時期である、ということが考えられます。

他人や他犬と楽しそうに交流し、社会化期を全うした犬は、社会化期が終わる時期を迎えます。この頃から、好奇心よりも警戒心が上回る時期に入り、臆病な性格に変わってしまったように感じられることがあります。

どんな人にも愛嬌を振りまき、どんな犬とも仲良く遊ぶことができた社会化期の姿と比べると、全く別の犬になってしまったのではないかと感じられることさえあります。

警戒するべき相手を見極めることができるようになった、ということなのではないでしょうか。また一歩おとなの犬へと成長したんだと考えてよいと思います。

飼い主にできる対応は、警戒心が解ける時まで根気強く付き合ってあげることです。警戒するからと避けるのではなく、「警戒すべきこと」と「警戒する必要のないこと」の違いを教えてあげましょう。

3.成熟して落ち着いてくる時期だから

愛犬の性格が途中で変わった時、成熟して落ち着いてくる時期である、ということが考えられます。1歳~2歳を迎える頃の犬を人間で例えると、20歳くらいの成人を迎える時期であると言えます。

これまで怒涛の1年~2年を過ごしてきたと思います。様々な初体験を積んだことで、自分がどのように行動するべきなのか、どのような行動を望まれているのか、ということが分かってきます。

具体的には、飼い主に厳しく叱られるような、やんちゃやイタズラはしなくなります。飼い主が褒めたり喜んだりしてくれる行動を、自らもするようになります。

手のかかる子犬だった愛犬が、穏やかで物分かりのいいおとなの犬に成長した時、何だか寂しさを感じてしまう飼い主もいらっしゃるのではないでしょうか。

飼い主にできる対応は、まだひとりでは何もできない子犬のような扱いをするのではなく、自分自身で考えること・判断すること・行動することができるようになった、おとなの犬として認め、尊重してあげることです。

まとめ

愛犬の性格が途中で変わった時に考えられる理由を3つ解説しました。

  • 恐怖反応を起こしやすい時期だから
  • 好奇心より警戒心が上回りやすい時期だから
  • 成熟して落ち着いてくる時期だから

どんな犬にも、成長による性格の変化は必ず訪れます。穏やかな性格だった犬が攻撃的な性格に変わったように感じられることもあります。臆病な性格だった犬が社交的な性格に変わったように感じられることもあります。

良くない性格へと変わってしまったように感じられることもありますが、まだまだ成長の途中です。よい性格へと成長している過程です。

愛犬が安全に安心して幸せな生涯を送ることができるよう、性格の変化への対応とサポートをしてあげるとよいと思います。

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