ギャラリーのために橋を設置 USGAが込めるロサンゼルスCC開催への思い

2週間前に突如、架かった橋(撮影/石井操)

◇メジャー第3戦◇全米オープン 事前(14日)◇ロサンゼルスCC(カリフォルニア州)◇7423yd(パー70)

今年で123回目を迎える全米オープン。ロサンゼルスCCでの開催は2015年に発表された。米国内ではニューヨークの次に人口が多いとされるカリフォルニア州ロサンゼルスでのビッグイベントの入場者は各日2万2000人に制限されているが、メジャー初開催となる名門コースに、全米ゴルフ協会(USGA)は100万ドル(約1億4106円)を投資して準備に取り組んできた。

ノースとサウスで36ホールあるプライベートコースで今回使用されるのはノースの18ホール。サウスの大部分は駐車場と物流に使用されているほか、ギャラリー向けのショップストアや観戦スペースが設けられている。

とても大きい(撮影/石井操)

2つのコースを結ぶため、USGAはコースと隣接するウィルシャー・ブルバードの道路をまたぐ橋を作った。実に長さ34m、幅7.5m。開幕前日の会見に出たUSGAのマイク・ワンCEOによると、2週前に開催されたPGAツアー「ザ・メモリアルトーナメント」の週末深夜に突貫工事が行われたという。「この地域に住んでいる多くの人は、私たちが橋を建設されるなんて知らなかったのでは?」

チーフ・オフィサーのジョーン・ボーデンハマーは全米オープンの75年ぶりとなるロサンゼルス開催を、こう語る。「1985年、私がブリガムヤング大学(ユタ州プロボ)のゴルフ部員の時にこのコースに来たことがある。その当時からUSGAが『このコースで開催したい』と言っていたのを知っている。その理由は今となっては分からないけど、この素晴らしい競技場に足を踏み入れたときにバックナインの3ホールを見て『これはすごい』と思った」

メジャー4大会では全英オープンの次に長い歴史を持つ大会。今年も歴史的瞬間が紡がれる。(カリフォルニア州ロサンゼルス/石井操)

橋の上。ギャラリーはこの橋を使って競技で使用するノースコースに移動する(撮影/石井操)
123回目の全米オープンがいよいよ開幕する(撮影/石井操)

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