佐藤隆太、和久井映見、高畑淳子、山田真歩、淵上泰史、深水元基、中村七之助が「どうする家康」に出演決定

佐藤隆太、和久井映見、高畑淳子、山田真歩、淵上泰史、深水元基、中村七之助が、NHK総合ほかで放送中の大河ドラマ「どうする家康」(日曜午後8:00ほか)に出演することが分かった。

松本潤が主演を務め、徳川家康を演じる「どうする家康」は、誰もが知る歴史上の有名人である家康の生涯を、新たな視点で描いた波瀾(はらん)万丈のエンターテインメント時代劇。脚本は、映画「ALWAYS 三丁目の夕日」シリーズ、「相棒」シリーズ(テレビ朝日系)、「リーガル・ハイ」「コンフィデンスマンJP」シリーズ(ともにフジテレビ系)などで知られる古沢良太氏が担当している。

“本能寺”から、物語はいよいよ後半戦に突入。今回発表されたのは、豊臣秀吉(ムロツヨシ)の家族や腹心たちを演じる7人。

佐藤が演じるのは、秀吉の弟で、秀吉が心を許す数少ない理解者の豊臣(羽柴)秀長。幼少の頃から兄を慕い、大きな夢の実現に熱意を傾ける。知略策略にも長たけ、屈託のない笑顔と人好きのする物腰で、兄と一緒にうまく人を丸め込む。

佐藤は「時に暴走する秀吉をいさめ続け、兄の天下取りに貢献した弟ということで、責任重大だなと。作品の中で秀長の功績が常にクローズアップされることはなくとも、この弟あっての…という兄弟間の呼吸をつくれればと思います。古沢さんの作品に呼ばれて断る理由は僕にはございませんので、楽しみに現場に直行しました!」とコメント。

兄役を演じるムロとの共演に関しては、「ある日の撮影で、縁側で秀吉と秀長が並んで座って話をしているシーンがあったのですが、その映像をチェックしながら、ムロさんとどちらからともなく『この2人の背中、空気感、なんかいいね』と話していました」とエピソードを明かし、「そんな凸凹兄弟の掛け合いをぜひ楽しみにしていただきたいです」とアピールしている。

また、暴走する秀吉を厳しくしかり、たしなめることもできる希有(けう)な存在。豊臣と徳川をつなぐ政治家の一面も持ち、秀吉が深い愛と信頼を寄せる妻・寧々役を和久井、秀吉の母で、尾張の農民出身だが今は「大政所(おおまんどころ)」と呼ばれている仲役を高畑が務める。仲は、息子のとどまるところを知らない欲望に振り回され、あきれるばかり。井伊直政(板垣李光人)と気が合う。

和久井は「これまでたくさんの方が演じられてきた寧々様。戦国の世、秀吉ともきちんと会話、やりとりのできる女性、というイメージを持っていました。私はどんなふうに演じ、存在できるのか。今から緊張しております。ムロさんとご一緒の場面、どんなふうになるのか、緊張しつつ、楽しみにしております。そしてこれまでご縁をいただいてきた方、初めてご一緒させていただく方との時間も、とてもとても楽しみにしております」と緊張と期待を持って、撮影に臨む。

古沢が紡ぐ物語に関しては、「古沢さんの作品にはいつも、登場人物の言葉にハッとしたり考えさせられたり、印象的な言葉が必ずあって。『どうする家康』でも、時代背景やそれぞれの置かれた立場、誰かへの思いがあり、そしてそれは現代を生きる私たちにも通じること、言葉が、きっとたくさん…ですね、と思いながらおります」と語っている。

ここまでの作品を「戦続きの大変な時代だなーと‼ 今のこの世界事情とだぶりつくづく戦のない世界はないのかー‼と思いつつ、こんな大変な時代を生きたのに家康はよく長生きしたもんだなーと思ったりしながら、毎週拝見しています」という高畑は、「この時代の女性は、男性に振り回されていますね。仲は、何が起こっているのか、よく分からないまま、あれよあれよと大政所に‼ しかし勘のいい人で、何かしらの不安を予知しているようです。何もかも受け入れるしかない人…この時代の人、女性は皆そうかも知れないですが、すべてを享受して生きていく人を演じられたらと思います」と抱負を述べる。

また、「私は旭という人物がとても好きで…エピソードとしても大好きで、個人的には(「真田丸」での)清水ミチコさんの旭がキョーレツでしたが、山田さんがどんな旭をなさるか楽しみです」と期待している。

そして、家康を屈服させたい兄・秀吉の思惑で夫と離縁させられ、人質として家康のもとへ嫁ぎ、正妻となる旭役を山田が演じる。文武に優れ、小牧長久手の戦いで徳川軍と対決した際はその強さを実感し、後に家康と親交を深めて“ポスト秀吉時代”のキーマンとなる豊臣の命運を握る名将・加藤清正役を淵上。小姓時代に秀吉から才能を認められた猛将・福島正則役を深水が担う。彼は情に厚く真っすぐな性格で、石田三成(七之助)と対立を深めていく。秀吉の死後、いち早く家康方につき、豊臣家分裂の引金をひく。

山田は「大河ドラマなどの時代劇といえば、人の『勇敢さ』や『強さ』が武勇伝のように描かれることが多いイメージがありましたが、今回の古沢良太さんの描かれる世界は、むしろ極限状態での人の『迷い』や『弱さ』など、強いと思われていた人々の『ちょっと情けない部分』にも光が当てられていて面白いと感じました。同時に、強者の影で無言で歴史に消えていった人々の思いもすくいとられていて、すごいと思いました」と本作への思いを語る。

加えて、「旭姫は、これまであまりスポットライトの当たらなかった、名もなき人たちの声なき声を代表する1人だと感じましたので、このお役をいただいたことを責任重大に感じています。戦乱の時代に窮地に立たされた1人の女性が、武力ではなく、何で戦おうとしたのかを、旭姫を演じながら一緒に深く感じ取りたいと思っています。また、ムロツヨシさん演じる秀吉の妹ですので、やはり兄妹の血のつながりをどこかに感じてもらえるような、魅力的な旭姫を演じたいと思っています」と役柄に触れ、意欲を燃やしている。

共演が楽しみな俳優として、於大の方を演じる松嶋菜々子の名前を挙げ、「私が役者の仕事を初めてまだ間もないころ、あるドラマの打ち上げで、早く緊張を解したくて飲みすぎてヘロヘロになってしまい、玄関で、座長であられた松嶋菜々子さんに靴を履かせてもらったという、今考えると身の凍るような記憶があります。松嶋さんはもう覚えてらっしゃらないかもしれませんが(そうだとうれしいのですが…)。とにかく、右も左も分からないド素人だった自分が、背中を見ながらいろんなことを学ばせてもらった先輩と共演させていただくことは、とてもドキドキしますし、楽しみにしています」とエピソードを明かしている。

淵上は「大河は初出演となります。自分には縁がないと思っていたので少し驚きました。しかも加藤清正です。とても緊張しております。過去にもたくさんの方が演じています。ご批判も来るかもしれません。ただ誰一人、加藤清正に会ったことがないので正解がありません。なので自由に、僕らしく堂々と思いっきりやろうと思っております。お手柔らかにひとつ、ぜひともよろしくお願い致します。大河には歴史があります。ほんの少しだけでも、親孝行になればいいなと思っております」と初出演となる大河ドラマに臨む心境を伝える。

演じる清正に関しては、「史実や文献など調べてみて感じた印象としては、責任感が強く、頑固で冷静沈着で恩義にあふれ、武功よりも築城や治水・灌漑事業などで領民のために行動し、最後まで悩みながらも豊臣と徳川への忠義を忘れずに生きた加藤清正には、繊細で武士らしくカッコいいなと感じました」と印象を語り、「豊臣秀吉や石田三成、徳川家康に対して芝居が違ってくると思います。特に豊臣と徳川の間で板挟みになり、加藤清正の苦悩の部分や、その中で揺れ動く感情を出せればいいなと思っています。豊臣秀吉役のムロツヨシさん、石田三成役の中村七之助さん、徳川家康役の松本潤さん。時代とともに、加藤清正としても転換期になる人物たちなので、そこからどう変化していくのか、これからが楽しみです」と共演者との芝居の中で、役柄を作り上げていきたいと意気込んでいる。

「真田丸」でも福島正則役を演じている深水。同じ役でのオファーに、第一声は「えっ! そんなことあるの!?」だったそうだが、「素直にうれしいです! 福島正則には愛着ありましたから。ただ、どう演じるかは台本読んで監督と相談しながら進めていければなと思います」と気合十分。

福島正則の人物像については、「秀吉への愛は強いですよね〜。血のつながりもありますし、かわいがってもらった上に、正則の武将としての才能も伸ばしてもらいましたから。“秀吉LOVE”な感じは出せたらなと思います。殿に市松(幼名)って、呼ばれたらキュンとしちゃうな〜」と笑う。

続けて、「まだ秀吉とのシーンは数日しか撮ってませんが、ムロさん演じる秀吉…怖いです。もう秀吉の顔色ばかり伺ってしまいます」と現場での様子を伝え、「石田三成とバチバチやるのも楽しみですし、史実的に、家康とのシーンもあるかな? 松本家康との関係もどう描かれるか楽しみです」と今後の展開に期待している。

そして、七之助が演じるのは、巨大な豊臣政権の実務を一手に担う、才気あふれる、最高の頭脳の持ち主である石田三成。家康もその才能にほれこむが、秀吉亡き後、太閤への忠義を重んじる三成は家康と対立。激しい駆け引きの末、関ケ原での大一番に臨むことになる。

七之助は「石田三成という歴史上でも大変有名な武将を演じるということにうれしくもあり、プレッシャーも感じていますが、石田三成は関ヶ原での天下分け目の戦いで敗れた武将なので皆さまの中では悪者?というイメージが、もしかしたら強いのかもしれませんけれども、彼は才気あふれる最高の頭脳の持ち主であり、朝鮮出兵やさまざまな駆け引きをすべて石田三成がやったといっても過言ではないほどで、秀吉のために尽力し、忠義を重んじている人物だと思います」と役柄への印象を語る。

「どうする家康」出演にあたっては、「やはり友達である松本潤が大河ドラマ初出演で初主演ということで、友達としてもうれしいですし、少しでも彼の力になり、いいドラマになるように石田三成を一生懸命演じていくつもりです」と作品を盛り立てていくことを誓う。

さらに、「ムロさんとはよくプライベートでお会いすることも多いんですが、潤と共に初めての共演なので楽しみです」と語り、松本へ向け、「歴史は変えられないですけれど、家康様、お手柔らかにお願いいたします」メッセージを送っている。

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