米「最高機密」流出で州兵を起訴 SNS拡散、スパイ防止法違反

 【ワシントン共同】米機密文書が交流サイト(SNS)に流出した事件で、司法省は15日、国防情報を不当に保持して拡散させたとしてスパイ防止法違反の罪で空軍州兵ジャック・テシェイラ容疑者(21)が同日起訴されたと明らかにした。起訴内容は6件で、東部マサチューセッツ州ボストンの連邦大陪審が起訴した。4月に逮捕後、司法省が訴追していた。

 司法省や米メディアによると、テシェイラ被告は2022年1月ごろから「最高機密」「機密」などに指定された国防に関する文書を不当に持ち出し、ゲーム愛好者が利用するSNS「ディスコード」のチャットルームで拡散させた。

 起訴内容によると、被告は、ロシアの侵攻に対抗するためウクライナに提供する兵器の引き渡し方法や使用目的が記載された機密文書を保持していた。米情報機関が収集した、ウクライナでの部隊の動きを記した文書も含まれていたという。

 流出した文書には、米当局が同盟国である韓国政府内の通信を傍受していたことを示すものもあり、衝撃を与えた。

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