アインシュタインも滞在した国内最古のリゾートホテル「日光金谷ホテル」 創業から150年を迎える

 6月15日で栃木県誕生150年ですが、日本で最も古いリゾートホテル、日光金谷ホテルも今月(6月)、創業から150年を迎えました。

 金谷ホテルは1873年、明治6年6月に日光東照宮の楽師だった金谷善一郎が、アメリカ人の医師で宣教師のヘボン博士の勧めで、現在の日光市本町の自宅を改装して外国人専用の宿「金谷カテッジイン」を開業したのが始まりです

 国の有形文化財に登録されている建物は、江戸時代初期に武家屋敷として建てられた木造2階建てで「サムライハウス」と呼ばれて親しまれていました。

 1878年には、イギリス人の旅行家イザベラ・バードが著書で紹介したこときっかけに、外国人の間で日光が避暑地として知られるようになります。

 自宅での営業に限界を感じた善一郎は1893年、明治26年に現在の場所に「金谷ホテル」を建設、ヘボン博士の予言通り、日光を訪ねる外国人は年々増えホテルも発展を遂げました。

 ホテルに残る宿帳には、アインシュタインやヘレン・ケラーなど世界の著名人の名前が残ります。

 1935年に2階建てだった建物の地下部分を掘り下げて増築、日光東照宮などに見られるような彫刻が今も目を引きます。

 明治、大正、昭和、平成、そして令和と5つの時代を経た金谷ホテル。

 太平洋戦争やその後の高度経済成長期、景気の低迷など激動の時代を越えてきました。

 金谷ホテルでは次の世代に向けて1935年に建てられた別館を改修し、7月15日にオープンする予定です。

© 株式会社とちぎテレビ