カリスマ的米ロック歌手 脊髄梗塞で下半身が麻痺状態に 治る可能性は「不明だって」

一部でカリスマ的人気を誇るロック歌手ジェシー・マリン(56)が、脊髄梗塞の後、腰から下が麻痺状態にあるという。先月4日、Dジェネレーションで活動を共にし親友でもあったハウィー・パイロの一周忌にニューヨークのイースト・ビレッジで友人らとディナーをとっていたジェシーだが突然背中に燃えるような痛みを覚え、それが腰からかかとにまで下がっていき、崩れ落ちる事態となったという。

ジェシーはローリングストーン誌にこう振り返っている。「『ローズマリーの赤ちゃん』の如く皆が私の上に立ちはだかって、いろいろな事を言っていた。私は自分の身体に何が起きているの分からずそこにいた」

その場に居たハードコアバンド、マーフィーズ・ロウのジミー・ゲシュタポがイタリアンレストランからジェシーを抱え出し、ニューヨークのマウントサイナイ病院に搬送される事態となったという。

現在、身体の回復を待っている状態だというジェシーは、人生で最もきつい6週間だったと明かしている。「よくわからないって言われたんだ。(治る)可能性も不明だって」「医者からの報告は酷だった。泣きたい、そして怖くなる日もあったよ。けど自分に『大丈夫、治る』と言い聞かせた。自分で自分の身体を復活させるって」

ジェシーは2週間の入院後、先月18日にリハビリ施設に転院。1日3回に渡る理学療法とリハビリテーションを続けているところだ。今回の病気により、夏のツアーをキャンセルしたジェシーは、今月下旬には退院予定なものの、車いす生活を強いられるため、エレベーターのない自宅から、障害をもつアメリカ人法(ADA)に準拠したエレベーター付きの家に引っ越す必要があるという。「最近初めて車いすで外に出ることになったんだ。ロビーを抜けて、ガラスを通して太陽が輝くのを見たら、大声で泣いてしまった。映画の中で自分自身を見ているようだった。こんな人間を私は知らなかった」「角を曲がるまでには自分を取り戻し、公園に行ったんだ。ただ空気を吸いこんだよ」

一方マネージャーのデヴィッド・ベイソンと友人らが、スウィート・レリーフ・ミュージシャンズ基金を通して、ジェシーの医療費を募るキャンペーンを開始している。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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