北政所ねねゆかりの敷物、後世に 高台寺、色鮮やかに修理

修理を終え、報道陣に公開された「打敷」=5月、京都市の高台寺

 豊臣秀吉の正室、北政所ねねが建立した高台寺(京都市東山区)が、ゆかりの品とされる敷物「打敷」12枚を修理、色鮮やかな染織品を後世に伝えようと取り組んでいる。ねねの「400年遠忌」に当たる2024年に全ての修理を終える計画で、奥村紹仲執事長は「ねね様とのご縁を感じる。記念行事として12枚を公開できれば」と話す。

 打敷は、仏前で卓上にかけたり敷いたりして香炉や燭台といった仏具を載せる敷物。高貴な女性の小袖(着物)を仕立て直し奉納されたと伝わる。

 打敷12枚は約30年前、京都国立博物館の調査により寺の収蔵庫で確認。18年度から1年間2枚ずつ本格修理している。

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