“攻略本”を捨てて攻略 3位発進の三ヶ島かな「私にはドンピシャ」

ヤーデージブックは見ず、佐々木裕史キャディ(右)からの情報を受け取るだけ(撮影/村上航)

◇国内女子◇ニチレイレディス 初日(16日)◇袖ヶ浦CC新袖コース(千葉)◇6621yd(パー72)◇晴れ(観衆2523人)

「バーディを獲らなきゃいけないのは分かってるし、ピンしか狙わないから(グリーンの)傾斜とかも関係ないかな、と。コースも広々としていたので(キャディに)『距離だけ言ってください』と伝えた」。三ヶ島かなが、試合中に携帯していたヤーデージブックを持ち歩くのを止めたのは、2週前の「全米女子オープン」日本予選会の当日だった。

ノーボギーの「67」で3位発進(撮影/村上航)

コースの“攻略本”に書かれている様々な情報をあえて遮断し、一打、一打に集中できる環境を自ら作り上げた。「それがいまの私にはドンピシャだった。目の前の状況に合わせるというか、それ(状況)に対して打っていく。“本当のゴルフ”をしているみたいな感じ。(前週の)サントリーでも良かったので、いまも継続中です」。グリーンを狙うショットの前に佐々木裕史キャディから受け取る情報はピンまでの距離、グリーンのエッジとバックエッジまでの距離、風の向きと強さの5つだという。

この日もノーボギーの5バーディ「67」をマークし、首位の山下美夢有と2打差の5アンダー3位で滑り出した。「ゴルフが楽しく感じる。何年も回っているコースだけど新鮮に感じる。(ヤーデージブックを)持たずに回るとゴルフ場と向き合ってる感じがする」とプレーそのものを純粋に満喫している。

左ひざの痛みとも戦いながら(撮影/村上航)

3週前の「リゾートトラスト レディス」までは毎週のように替えていたパターだったが、「多分エースになるんじゃないかな」とピン型のお気に入りも手になじんできた。「いまはピンに向かってしっかり打つことを大事にしている。そうすれば(ティショットを)フェアウェイに置けたらチャンスになるので、それを(スコアに)つなげていきたい」。残り36ホールも“ノールック”を貫く。(千葉市若葉区/内山孝志朗)

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