「XBB」対応ワクチン導入へ コロナ秋接種で厚労省

厚労省などが入る東京・霞が関の中央合同庁舎

 厚生労働省は16日、9月以降に実施する新型コロナウイルスワクチンの秋接種で、日本を含め世界で主流となっているオミクロン株派生型「XBB」に対応した1価ワクチンを導入する方針を決めた。この日のワクチン分科会で了承された。

 国内では現時点で「XBB・1」系統が主流。現在使用している「BA・1」や「BA・5」に対応した2価ワクチンでは、XBB・1系統に対する中和抗体が増えにくく、さらに中国・武漢で当初拡大した従来株が再び流行する可能性は低いとして、XBB・1に対応する成分のみを含んだワクチンに切り替える。残った2価ワクチンは有効期限が過ぎれば廃棄される見通し。

 秋接種の対象者は、接種可能な全ての年代としているが、何歳から接種できるかは、XBB対応品の薬事承認の内容などを踏まえ、今後検討する。

 XBBは世界的に拡大しており、米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会は15日、秋からの接種に使うワクチンは「XBB・1.5」に対応した製品が望ましいとの意見をまとめた。

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